白×黒
□比較
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そのころ
仕事を終えた幻影旅団がアジトに戻っていた。
打ち上げに皆ビールを手に持っている。
「はい、団長の」
「あぁ、ありがとう」
シャルが持ってきたビールを受け取るクロロの顔はシャルを見ていなかった。
「クローディアまだ戻ってないんだね」
シャルの少し後ろからマチが誰にいうわけでもなく言う。
「行きたい場所と言っていたけど、どこなんだろうね
シドからの頼みごとって言ってたから、シドは知ってるのは確かだね」
シャルのその言葉にクロロは手を顎に当てた。
「夜明けまで待とう」
クロロはそう言うと喉を潤した。
シャルとマチはお互い顔を見合わせてみんなの輪に混じった。
クロロだけが高く上がった月を見上げてクローディアを思った。