死神と人間の恋(完結)

□第4話
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ル「まるで、何か大きな力に感覚を
阻害されているような…」


しかし、ルキアは気付かず喋り続けている。

「「ルキアちゃん!(死神!)」」



双子の声が重なる。

ル「なんだ?」

一「何だ、じゃねぇ!
今のスゲー声聞こえなかったのか!?
ありゃ一体何の声だ!?」


ル「凄い声?そんなもの…いつ」


ゴァオオォォオォン!!!



怪訝な顔で一護と和愛を見た
ルキアの耳にもその声は届いた。



ル(聞こえた!虚の声…
だが、まだ何か…見えないフィルターがかかったように聞こえる…
一体何なのだ??それよりも!)



こいつらはこの"声"に
私よりも早く気づいたというのか!?


その時、下の階から陶器の割れる音と遊子の叫び声が聞こえる。


「遊子!!」


ルキアは踵を返し、ドアへ向かう。


一「おい!待てよ!
どこ行くんだよ!
やっぱりさっきの声…虚なのか!?」



ル「そうだ!私が片付けてくる!
貴様はここにいろ!!」

「ルキアちゃん!
襲われてるのは私達家族なの!
私も行く!」



一「そうだぞ!?解けよこの術!早く!」

ル「何を言っている!?
貴様達が来ても何もできん!
私に任せて大人しくここに居ろ!

いいな!?」



ドアを開けるとルキアの黒衣が
下の階から上がってくる力に押され、
フワッと持ち上がる。



ル(何という霊圧だ!
これに気付かなかったとは…
私は一体どうしてしまったというのだ!?)




思わず顔をしかめたルキアは
階段の方から聞こえてきた物音に目を向けた。


四つん這いになって階段を上がってきたのは
額から血を流した、夏梨だった…。
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