ヒミツの花園

□初めての恋は…(謙遼バージョン)
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「あれ?今遼希泣いてなかった?」
「謙二郎、何かあったんですか?」

勇気は廊下を走り抜ける遼希を見送り、洸太は俺の傍に寄って来た。
遼希を見送ると、勇気が扉を閉めて楽屋には俺たち3人だけになった。
この二人は俺から見れば共演者の中でも、一番大人だなぁと思う2人だ。
実際、一番年上だし…
それに、何かあると皆の相談役にもなってるし、俺も何回か相談をしたことがある。

「え…いや、別に…」

俺はまだ呆然としていて、目が点になっていた。
2人はそんな俺を心配したのか、すぐにイスを用意して俺を座らせた。

「話してみろよ。何があったんだ?」
「いや…その…」
「勇気、あんまり言い寄り過ぎちゃ駄目ですよ。謙二郎が困っるじゃないですか」
「でもさ、遼希が泣いてたんだぜ?」
「それはそうだけど…」

俺は…この2人に相談していいのか?と悩んでいた。
もし相談したら…遼希に悪い気がしたんだよね…
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