LOVE STORY

□たったひとつの恋-前編-
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カランッカラ〜ン…

「いらっしゃ…」

あ…
またこいつ等かよ…
店の入り口付近には、見覚えのある2人組が立っていた。

「やっほ〜謙二郎!いつもの頂戴!」

このいかにも元気いっぱいで、サッカーボールを片手に持ってるのは木村遼希。
小学6年で、家の隣に住んでる幼馴染。
ほぼ毎日ここに来ては、暇を潰してる。
ここに来てない時は、サッカーをしている時か寝てる時だけだ。

「お前なぁ、一応俺の方が年上なんだから、『君』とかつけろよ」
「いいじゃん!気にしな〜い気にしな〜い!」

こいつのこの性格。
そしてこの純粋な笑顔。
これがあるから、こいつにはキツく怒る事ができねぇ…

「ごめんね、謙二郎くん…」

この少し気弱そうに謝ってきてるのは小関裕太。
遼希と同じ小学校に通っている5年生だ。
いつも遼希と一緒にここで暇を潰している。
遼希とは別の理由なんだけど、裕太にもキツく怒る事が出来ない。
それはこの気弱っぽいとこだ。
キツく怒ると、泣きそうで怖いんだよねぇ…
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