短いコトノハ駄文
□いつかへの願い
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「四月一日〜!もつ煮込みよろしく!あ、ゆず七味忘れないでね!」
学校からバイト先である“願いを叶えるミセ”のドアを開けると待ってたかのように女主人は言った。
12月に入り寒さも一段と厳しくなってきた今日この頃。
確かに温かいものは食べたくなる。……が、もつと言われ、ため息をつく。
「もつは煮込まないと美味しくないですよ。今日より明日のほうが味が染み込んで美味しく…」
「今日がいいの」
1日置いた方がいいのに…。
「だって……もつに合うお酒もらっちゃったから★」
「結局飲むんですね」
はぁ…、おさんどんの身は辛いっす。
マルとモロが「かっぽうぎ〜」と着せてくれて。
「ん〜っ!四月一日の料理ってサイコーっ!お酒がすすむわ〜!」
「モコナ大吟醸〜!」
この二人には限界ってものが無いのかと思うくらい飲む。
そういえば明日の液キャベ在庫あったかな?
あ、明日の弁当のおかず考えてなかった。
えーと唐揚げとマカロニサラダ…あ、デザートは…。
いろいろ考えてたらいつの間にか口から出てたらしい。
「四月一日ったら…いつでもお嫁さんにいけるわね」
「しっかり者の奥さんだね!」
「…へ?」