☆ FaiyrTale *リュウガ* ☆

□くまさん。‐海賊王のお買いもの‐
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シリウス号は、本日、物資補給のため以前立ち寄ったこともある、なじみの港に船を寄せた。


海軍に2度も攫われた事がある◇◇は、船から降りた後、独りで行動することは許されていなかった。


しかし、今日・・・・。


ぶぅ。と頬を膨らませジロッと俺を睨む。


「どーした。んな膨れっ面して」


と、聞いてみれば。


「船長…たまには、私だってお買いものしたいっ!!!!独りで買い物しに行きたいのっ!!!!!」


やっぱりか・・・・そう思うリュウガには心当たりがあった。


前回、立ち寄った港でのこと。◇◇は、同じ年頃の娘たちが買い物をしているのをじっと自分の隣で羨ましそうに見ていた。


そんな姿を思い出したのだ。


◇◇は、毎度のようにナギやソウシの補給の手伝い、それがなければ俺かシンと行動している。


わずかな時間でゆっくり買い物をしろという話が無理なわけで・・・・。


あーでもない。こーでもない。と◇◇にせがまれた俺は、ソウシ・シン・ナギを呼び出した。


最初は、◇◇の単独行動など無理だ。危険だ。


と反対していたが、そんなやり取りを見ていた◇◇を見た3人は、ごくりと喉を鳴らす。


そこには目にいっぱいの涙を溜めた◇◇が居たわけで。


その姿を見たからなのかは分からないが…


今回は、なじみの港ということ、この港は治安も良く、海軍が常駐する港でもないため…


シリウス号の見える範囲内での単独行動を許した。


まったく・・・・◇◇、◇◇ちゃんには敵わなねーな。とそれぞれが思う中・・・。


◇◇は、1人満面の笑みを浮かべる。


「ありがとうございますッ!!!!!」


浮かれ始める◇◇にシンが言う。


「浮かれて面倒をかけるなよ。」


とシンに一喝されシュンとする◇◇の頭を優しく撫でながら話しかける。


「もぅ、シンも心配なら素直にそう言えばいいのに。でも…◇◇ちゃん。
シンの言うことも間違ってはいないんだよ。いくら治安が良くて、海軍がいないからって油断はしちゃいけないよ。」


「はぁ〜い・・・・。」


と渋々返事を返す◇◇と他の奴らのやり取りを見ていた。




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