いろいろ
□とろけるような甘い時間を
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チーン!
とある日曜日の朝。
家中に、そんな機械音が響いた。
ボクの寝室も例外ではない。
「うーん…」
さっきの機械音によって夢から戻ってきたボクはベッドから顔を少しだけ出し、重い瞼を開けてリビングへと続くドアを見つめる。
久しぶりの休日なのだから、午前中くらいゆっくり休みたい。
でもきっと、リビングの奥のキッチンにはたまごさんがいるんだろう。
現に、自分の隣にはたまごさんがいない。
いつも自分の隣で寝ているたまごさんがいないということは、音のした方にたまごさんがいるということになる。
…たまごさん以外、一緒に住む家族いないし。
「…」
しばらくしてから、ボクはもぞもぞとベッドから出て、ドアに手をかけた。