いろいろ
□Like a sunshine
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おまけ
ブラックな家康を見たくない人はBack!
***幸村視点
「徳川先輩!」
朝。
屋上に呼び出されて行ってみれば、そこにはフェンスに手をかけどこかを眺めている徳川家康が一人立っていた。
「悪いな、こんな早くから急に呼び出して」
「構いませぬ!」
こうして徳川先輩と青空の下の屋上で話していると、なんだか清々しい気持ちになる。
それほど、自分はこの人を信頼していた。
「はは。そう言ってもらえると助かるよ」
「あ…それより、何用でござるか?」
自分がそう言うと…周りの空気が一変した気がした。
「たまごのことで話がある」
「たまご…?」
突然出てきた意外な人物の名に、首を傾げる。
たまごとは、自分の恋仲である者のことだ。
「たまごが如何しました?」
ここ最近特に何かした覚えはない。
なのに何故か悪い予感は絶えなくて。
「正確に言うとたまごと真田の関係ことなんだが…」
関係は…恋仲。
両者が努力し合い、やっと一緒になれた自分たち。
「…」
こちらに振り返った徳川先輩と、今日初めて目が合う。
その時、ようやく異変に気が付いた。
「たまごと別れろ」
目が合っているはずなのに、徳川先輩の目に自分は映っていなかった。
「………徳川、先輩?何を…」
「たまごは君が好きだ」
唐突に言われた言葉に驚いて固まる。
「君もたまごが好きだろう」
徳川先輩の顔色から感情は読み取れない。
そんな徳川先輩を、少し怖いと思った。
「ワシもたまごを好いている」
え。
今度こそ思考が停止する。
「いや、好きだなんて言葉じゃ足りない…愛しているんだ」
そう言って笑い始めた徳川先輩は、こちらを見る。
情けないことに、自分は動くことができなかった。
「そう、真田…お前よりもずっと」
徳川先輩の冷たい視線に背筋が凍る。
「だから…そうだ、今日、すぐに別れるんだ」
徳川先輩が怖い。
でも、たまごと別れるなんて…それだけは嫌だ。
「っ…それはいくら徳川先輩の頼みでも…承諾はできませぬ」
気付けばそんなことを言っていた。
「なら、たまごの身に何があってもいいんだな?」
「え…」
予想しなかった言葉に、自分は固まる。
「ワシはお前のたまごを愛している。すぐに殺して自分のものにしたいくらい」
「…っ」
愛しい人を殺す?
そんなの、おかしい。
「今までは何とか理性で感情を抑えてきたが、それももう限界だ」
「…」
「だがな…君がたまごと別れてくれるのなら、たまごが゙お前のたまご゙じゃなくなるのなら、ワシはたまごを殺したりしない」
自分はたまごを好いている。
殺したくない。
殺させたくない。
それなら、答えは簡単じゃないか…。
「だから真田。ワシのためにも君のためにもたまごのためにも…別れろ」
そう言って笑顔で手を差し出してくる徳川先輩。
「………」
某はその手を、取った。
ほんとにおわり。
***
あとがき
あぁぁ黒いぃぃ