いろいろ

□へんたい!
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「たまごさん」

『なに?』

私がそう言って天海さんの方を見ると目を細めて微笑む天海さんがいて。

一瞬だけ、ドキっとした。

「愛しています」

そう言いながら、さっきとはまた別の雰囲気や仕草で、私の髪を撫で、私をそっと天海さんの腕に閉じ込めた。

そして、ゆっくりと天海さんの顔が近付いてくる。

『て、天海さ…』

「…目を閉じてください」

低い声でそう言われ、言うとおりに目を閉じようとしたとき。



もにゅっ



『えっ…?』

…おしり、揉まれた。

『いやぁあああああ!!!セクハラー!!』

そう叫びながら天海さんを押し退ける。

「スキンシップですよ〜!フフフフフフフフ」

『"フ"の数多い!きもい!くたばれ!』

「いいじゃないですか。たまごさんだってさっき目を閉じ『てないから!!』」

全力で、肩で息をする。

「おやおや、もう息が上がっていますよ」

『天海さんが私にツッコミばっかりさせるからでしょ!』

「たまごさんが息を乱しているところがみたいので!」

『(うざい…)』

このうざさはただ者ではない。

いや、本当に。

それより、私と赤ちゃんプレイしませんか?

まじくたばってくれないかなこの人

大体赤ちゃんプレイって何だ。

「赤ちゃんプレイがお好きじゃないのならミツバチプレイはどうでしょう?」

いちいちマニアックなんだよ!

「じゃあただただたまごさんを愛s『くたばれぇぇぇぇぇ!!』」

もう聞いてられなくなり叫ぶ私。

「うふふ、こっちですよー」

なぜかすごく嬉しそうに走っている白髪長身男を少し赤面している女子が追いかける。

周りからみるとただのバカップルである。

そんな追いかけ合いをしていると

「おーい!天海ちゃーん!たまごさまぁー!…あ、間違えた。天海さまぁー!たまごちゃーん!」

嫌な間違いだな

「で、どうしたのです?金吾さん」

私が足を止めたのを見て天海さんがそう言う。

「お鍋ができたから二人に分けてあげようと思って探してたんだぁ!」

満面の笑顔で言う金吾の両手には三つの器が。

『持ってきてくれたの!?』

「うん!」

『金吾ありがとー!』

「えへへ…はいこれ。たまごちゃまと天海さんの分。あ、間違えt『…ふっ』Σせっかくボケたのに鼻で笑われた!」

『うそうそ。ありがとうね!』

「ではさっそくいただきましょうか?」

「いただきまーす!!」

このあと、天海がわざと鍋の汁をたまごの服にぶっかけて一人興奮していたことは、言うまでもない。



へんたい!
(たまごさん、服が透けていますよ?)
(天海さんが熱湯かけるからでしょ!火傷したし…)
(どこですか?舐めてあげます)
(くたばれきもい)



***
あとがき

ヒロインの口癖→きもい
になってしまった。
 
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