いろいろ

□へんたい!
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私はお城から少し離れた崖の上で、ここからでも見える巨大な鍋をぼーっと眺めていた。

私はつい先ほどまではあのお城にいたのだけれど…

あそこにはいたくないのだ。

あそこには、変態がいるから。

その変態が誰かって?

言うまでもない。

天海さn「たまごさん」

ぎゃぁぁぁ!!!

思わず品のない声を上げてしまった。

「"ぎゃあ"だなんて…まるで嫌なものを見てしまったかのような声をあげないでください」

その嫌なものを見たんだよ

「そんな…!」

そう言いいながら少し拗ねたようにシュンとする天海に

これ以上の殺意を抱いたことはない。

だが、それと同時に罪悪感を感じた。

私だって鬼じゃあるまいし。

『あ、えっと…天海さん。もしかして傷付けたかな…?』

「…」

あ、拗ねてる。

ちょっと可愛いかも…。

『あ、えっと…!だからって天海さんのことそこまで嫌いなわけじゃないし…、』

私がそう言うと

「本当ですかっ!?」

目を輝かせた。

「私もたまごさんのことを世界一愛しています!相思相愛ですね!!」

そう言いながら、うふふーなんて言ってニヤけてるこの変態はいつくたばってくれるのだろう。

「たまごさん」

『なに?』

「すごく良い香りがします」

そう言いながら抱きしめてきた。

やめろきもいまじできもい離れろきもいくたばれきもい近寄るなきもい

「あぁ…またそんなことを言って私を焦らす…。なんという…ハァハァ…」

息を乱すな

この変態はどうしてこんなに私に懐いているんだろうか。
 
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