テニプリ

□positive thinking
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「はぁぁぁー…」

俺は周りに聞こえるような、盛大なため息をつく。

手にはぞうきんがニ枚。

向かう先は水道。

そう、今から掃除の時間なのだ。

「(何で俺が…)」

そう思いながらも掃除場所へと足を向ける。

一応掃除当番だから掃除しねぇと。

…なーんてクソ真面目な考えを俺が持ってるわけがない。

やんなきゃ後がうるさいからやるだけ。

ちゃっちゃと終わらせて部室行こう。

そう思い、顔を上げた瞬間。

「あーかやっ!」

「うぉっ…丸井先輩!」

口に含んだガムを膨らませながら、丸井先輩が歩いてきた。

「なーに悪そうな顔してんだよぃ。たまごの今日の下着でも見に行くとこだったのかよ?」

「ふっ、そのへんは心配ないっス!たまご先輩のは朝イチで見てきましたから!」

言って俺はドヤ顔をする。

「ふーん?で、結局何してたんだよぃ」

「これっス」

俺はニ枚のぞうきんを見せる。

「今日俺掃除当番当たってるんスよー…」

「何でサボんねぇんだよぃ?赤也のくせに」

丸井先輩はそう言いながら俺の頭をガシガシと撫でてくる。

「い"っ…俺だってたまにはちゃんとやるっスよ!」

ムキになって言い返していると丸井先輩が急に俺の頭から手を離した。

目を開けてみると…

「たまごー!」

『うぉわあっ!?』

驚きの顔を見せるたまご先輩と、後ろからたまご先輩の首にガッチリと腕をまわす丸井先輩がいた。
 
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