GO-ON!!

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「令状読み上げたらダーッ!と!行くんで!速やかによろしくお願いします」

ここからじゃ見えにくいけれど、刑事さんが八斎會邸宅のインターホンを鳴らしたようだ。

次の瞬間。



ガォン!!



『!?』

「何なんですかァ」

玄関の扉が吹っ飛ぶと同時に、警察官が何人か攻撃された。

「朝から大人数でぇ…」

「助けます」

相澤先生と緑谷くんが、飛ばされた警察官をすぐに捕らえる。

「大丈夫ですか!?」

「大丈…夫だ、ありがとう。早く…行って」

「座ってじっとしててください」

『手当てします!』

緑谷くんが救けた警察官の近くに膝をついて"個性"を発動する。

ここに時間を掛ける訳にはいかない。

幸い警察官の傷も浅い、すぐに終わらせないと…!

『ふっ…!』

ヴゥンとどこからともなく光のようなものが集まってくる。

警察官の患部に手を翳すと、傷は一瞬で消えて無くなった。

『っし…!』

私は残りの二人の警察官にも同じように手を翳す。

他の二名の傷も速やかに治していく。

そんな私を見て、梅雨ちゃんが驚いたように声を上げた。

「ケロ…!キュアヒールちゃん、必殺技完成してたのね!」

『え?必殺…?』

「えぇ、今の。瞬間的に回復させるの、必殺技よね?」

おぉ、これ必殺技で良いのか…!

土壇場で完成した!

これが私の一つ目の必殺技。



"即回復"!



『…』

…いや、うん、なんか…

ダッサいな…

技名は後でなんか良い感じのやつ考えとこう。

溜めた"気"を一気に放つことで、対象の怪我を一瞬で回復させる力だ。

「あ、ありがとう…!」

警察官の男性は感動している様子だ。

『お役に立てて何よりです!』

「とりあえずここに人員割くのは違うでしょう」

警察官と私が話している間にも、玄関の方で八斎會の構成員とヒーローが攻防しているのが聞こえる。

「彼はリューキュウ事務所で対処します、みんなは引き続き仕事を!はい、今の内に!」

ドラゴン化したリューキュウが構成員を捕らえてくれた。

「よう分からん!もう入って行け行け!」

ファットガムの声に、周りのみんなはドタバタと玄関へ突入して行く。

『え、ちょっ…待って〜!』

私もそれに流されるようにして突入した。

事務所ごとに動くのだから、私はファットガムから離れてはいけない。

「サポート!」

「はい!」

リューキュウ事務所のメンバーがここを食い止めてくれる…

ということはお茶子ちゃん、梅雨ちゃん、波動先輩とはここでお別れだ。

「梅雨ちゃん、麗日!頑張ろうな!」

『二人とも、気を付けてね!』

「また後で!」

切島くん、私、緑谷くんは走りながらも彼女等にそれぞれ声を掛けた。

既に戦闘態勢に入っている彼女達から、返事が返ってくることは無かったけれど。
 
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