GO-ON!!

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「今日は午後からB組がTDLを使わせてもらう予定だ!」

「B組?」

「かーっ、タイミング…!」

せっかくの新しい装備を見せるタイミングを失い、上鳴くんは悔しそうにしている。

「イレイザー!さっさと退くがいい!」

「まだ10分弱ある。時間の使い方がなってないな」

軽く言い合いをしている相澤先生とブラドキング先生の間から、今度は物間くんが出て来た。

「ねぇ知ってる!?仮免試験って半数が落ちるんだって!A組全員落ちてよ!」

「「『(ストレートに感情ぶつけてくる…!)』」」

アハハハと高らかに笑う物間くん。

しかし、私はそれよりも気になる物がある。

『(一佳ちゃんの戦闘服…イイ…!!)』

チャイナ服と言うのだろうか…

スリッドの入ったスカートが、より一佳ちゃんの美脚を際立たせている。

「つか、物間の戦闘服あれなの?」

「"個性"がコピーだから、変に奇を衒う必要は無いのさって言ってた」

「衒ってねェつもりか…」

上鳴くんが物間くんを指差しながら、一佳ちゃんに話し掛けている。

物間くんを見て今度は常闇くんが口を開いた。

「しかし…もっともだ。同じ試験である以上、俺達は蠱毒…潰し合う運命(さだめ)にある」

「だからA組とB組は別会場で申し込みしてあるぞ」

「ヒーロー資格試験は毎年6月9月に全国3ヶ所で一律に行われる。同行生徒での潰し合いを避けるため、どの学校でも時期や場所を分けて受験させるのがセオリーになっている」

『なるほど…』

「そりゃそうだ…」

切島くんと私はブラドキング先生の説明を聞いて顔を見合わせた。

ホッ…直接手を下せないのが残念だ、アーッハッハッハ!」

「"ホッ"つったな」

『"ホッ"て言ったね』

「病名のある精神状態なんじゃないかな…」

『上鳴くんに心配されるなんて相当だね、物間くん…』

おいゆで?

上鳴くんが何か言いたそうにしているがスルーしておこう。

「どの学校でも、か…!そうだよな、普通にスルーしてたけど、他校と合格を奪い合うんだ…」

「しかも僕等は、通常の習得過程を前倒ししてる…!」

瀬呂くんと緑谷くんの言葉に、私は息を呑んだ。

続いて相澤先生が言葉を並べる。

「そして!一年の内で仮免取るのは、全国でも少数派だ!つまり…君達より訓練期間の長い者、未知の"個性"を持ち、洗練してきた者達が集う訳だ。試験内容は不明だが、明確な逆境であることは間違い無い。意識し過ぎるのも良くないが、忘れないようにな!」

「「『はい!』」」

私達の力強い声がTDL内に響いた。
 
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