GO-ON!!
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雄英の基本的カリキュラムはこうだ。
午前は必修科目、英語などの普通の授業。
お昼は大食堂で、一流の料理が安価で提供されている。
そこではプロヒーローのランチラッシュに会えた。
そして午後は…
「わーたーしーがー…普通にドアから来たぁ!!」
『この声は…!』
みんなの視線が一斉に教室のドアの方へと向く。
「オールマイトだぁ!」
「すげーや、本当に先生やってるんだなぁ!」
「銀時代のコスチュー厶だ!」
「画風違いすぎて鳥肌が…」
みんなそれぞれの感想を述べる中、オールマイトは教壇に立つ。
「ヒーロー基礎学!ヒーローの素地を作るため様々な訓練を行う科目だ!」
凄い凄い…!
目の前に本物のオールマイトが居る。
オールマイトによれば、一番単位数の多い科目がこの"ヒーロー基礎学"で、その担当がオールマイトとのこと。
No.1ヒーローに授業を見てもらえるなんて、贅沢過ぎない…?
「早速だが今日はこれ!戦闘訓練!そしてそいつに伴って…こちら!」
オールマイトの指差す方を見ると…な、なんだこれ。
壁から何か、四角いモノが出てくる。
「入学前に送って貰った"個性届"と"要望"に沿って誂(あつら)えた…戦闘服(コスチューム)!」
「「『おおおお!!』」」
「コスチューム…!」
戦闘服かぁ。
私はあまり細かく要望を書かなかったから、どんな感じに仕上がっているのか楽しみだ。
「着替えたら順次、グラウンドβに集まるんだ!」
「「『はーい!』」」
***
更衣室にて。
1-A女子全員で話す機会はこの場が初めてだったため、着替えながら順番に軽く自己紹介をした。
「三奈ちゃんとたまごちゃんは前から知り合いだったんだよね?」
「そ!知り合いってか友達!」
『中学一緒だったんだよねぇ』
「男子の切島ってヤツも中学一緒なんだ〜!」
「ケロッ。いいわね、私は同じ中学のお友達は居ないわ…」
「私も〜」
話しながら戦闘服に腕を通す。
うん…なんか…
めっちゃ良い感じなんじゃないかなこの戦闘服!
体術を使うから、ゆとりがあって動きやすい!
生地は軽いのに、丈夫でしっかりしている。
『てかヤオモモの…その…こ、戦闘服(コスチューム)なんだけどさぁ』
「?」
『破壊力が凄まじい…!』
戦闘服に着替えた彼女を見て、ゴクリと生唾を飲み込む。
もうおっぱいほとんど零れてるよ。
いやでも…イイ…!!
「私の"個性"の性質を考慮した結果、このようになりましたの。ゆでさんもお似合いですわ」
『微笑むヤオモモ、美しい…!』
「三奈ちゃんの戦闘服もカワイイ〜!」
「えへへ〜ありがと〜!」
生き物以外なら何でも創り出せる、八百万百ちゃん…ヤオモモ。
蛙っぽいことなら大体出来る、蛙吸梅雨ちゃん。
触れた対象を無重力化出来る、麗日お茶子ちゃん。
自身の心音で相手を攻撃する、耳郎響香ちゃん。
常時"個性"発動中の、姿が見えない葉隠透ちゃん。
そして酸を様々な形で活用出来る、芦戸三奈ちゃん。
「さ、そろそろグラウンドへ向かいますわよ」
みんな優しいし、とっても頼もしい子達だ。
『うん!』
私は呑気にも、良い関係を築いていけたらいいな、なんて思っていた。