ヒロアカ

□CUBE
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何度も氷の口移しを繰り返し、しばらく時間が経つと電気くんは満足気に顔を離した。

やっと解放されるのかと思い息を整えていると、私の足に冷たい感覚。

半分ほど溶けた氷を持った電気くんが、それを私の足に滑らせていたのだ。

「これ涼しくね?」

『ちょっと電気く…、ひっ』

つぅ、と私の足の表面を滑ったところに、水が跡となって残る。

そして首振りにした扇風機の風がその水に当たり、とても冷たいのだ。

私は身体を揺らした。

「なぁなぁ、これ気持ち良い?」

『う…ん、冷たくて気持ち良い…』

熱を帯びていた身体の上を滑る氷が気持ち良く感じる。

するとまた調子に乗り始めた電気くんは新しい氷を手に取り、私の身体へと滑らせた。

足、太もも、腰、と上がってくる氷の感覚に、私はビクッと身体を反応させてしまう。

「たまご…」

『っんん…』

彼はグラスに指を突っ込み、もうほとんど溶けてしまった氷を口に含んで深いキスをしてくる。

氷は私達の熱によりすぐに溶けてなくなってしまうが、それでも電気くんはキスを続けた。

再度、私の腰に腕が回されるが、その腕には先程よりも力が入っていて。

「ん…、」

『…ふ…ぅ』

いつもヘラヘラしている彼に余裕は無いように感じた。

そしてゆっくりと唇を離される。

熱の篭った目で見つめられて私はドキッとした。

「たまご…エロ過ぎ、色っぽ過ぎ!その顔反則っ…」

『っ…』

もう完全に欲情した電気くんの、その顔の方が色っぽいよ。

私は心の中で言い返した。

口に出して言い返せなかったのは、再び彼に口を塞がれたからだった。



CUBE
(グラスの中に残された氷は、もう完全に溶け切っていた)

***あとがき

毎日異常な暑さが続きますが、皆様大丈夫でしょうか…。
しっかりと水分補給して体調に気を付けていきましょうね!

とこたん。
 
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