テイルズ・イナイレ

□愛のしるし
2ページ/3ページ




たまごはコーダと共にお菓子を頬張っている。

「はぁ〜可愛い。天上界ってここにあったんだな…」

真顔でバカなこと言うのやめて

なんて言いながらも、イリアは笑いを堪えているようだ。

イリアは笑ってるけど、見てるだけで癒やされるなんてマジもんの女神だぜ。

「ほんっと、親バカならぬたまごバカねぇ」

「褒め言葉だっつの!」

いちいちバカにされるが、たまごに関することならそれは全部褒め言葉だ。

「惚気けるのもいいけど…アタシなんてたまごの可愛いところ、もーっと知ってるんだから!」

「…ほぅ?」

イリアはニヤリと口角を釣り上げた。

「たまごの彼氏様たるこのオレより、可愛いところを知ってるってか?」

「えぇ、そうよ」

「面白ェじゃねーか、言ってみろよ」

オレはイリアに話の続きを促した。

「これは…一週間くらい前の出来事よ」

イリアは静かに話し始めた。

「宿泊先のホテルでたまごと相部屋だったの。夕食も済ませてみんなと解散してから、たまごと私の部屋に二人で戻ったのよ」

「あァ」

「そこでね、たまごがホテルの館内マップを見て言ったの。"このホテル、大浴場あるんだ〜!"って」

「!」

そこまで聞いて、オレはピンと来る。

これは…たまごの裸にまつわる話だ!

最高かよ!!

「んで!?」

「息荒げないでよ気持ち悪いってば!…んで、そんな話聞いたらもう行くしかないじゃない?そこで、アンジュも誘って三人で大浴場へ行ったのよ」

脳内にはキャッキャウフフと戯れ合う三人の姿。

いやー、なんかオレ、やばいかも。

「そこでね、見ちゃったのよ…」

「な、何をだ…!?」

ゴクリと唾を飲み込み、オレはその先を促した。

「たまごの、身体…

…につけられた、アンタの痕よ!!」

「あ…あァ〜〜〜…!…ハハ…」

オレは頭を掻いた。

そう来たか。

「ま、まァその…アレだ、前夜のたまごが可愛くてだな…つい、つけ過ぎちまってよォ」

そこまで聞いてないわよ

イリアはぴしゃりと言い切った。

「その痕を見たアンジュとアタシでね、ちょーっとだけたまごをイジm…からかっちゃったのよ」

今イジメたって言い掛けたぞコイツ。

たまご、大丈夫だったのか…?

絶対ロクなことになってねェと思うんだが。
 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ