Best Friends

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***数日後



ふふふ、この日を楽しみにしとったで。

謙也に頼まれたお菓子を持って来たんや。

ちなみにまだ誰にも公開してへんから、驚かせてまうかもせぇへんな。

それくらい良い出来や。

『…みんなぁ!おやつの時間やで〜!』

部活後のおやつの時間。

ひと息ついてるみんなに声を掛けて、部室に入ってもらうよう促す。

はよ帰る人ははよ帰った後の、部員も割と少なくなったこの時間を狙って正解やわ…!

「お疲れはんです」

「今日のおやつは何やろな〜♪」

銀さんと小春ちゃんが入ってくるのが見える。

その後に続いてみんな入ってきた。

お菓子作りを依頼してきた、謙也もや。

『謙也、来てみぃ!』

「え?ちょっ…たまご!?」

謙也の手首を掴んでテーブルの前に誘導する。

『ほんで…みんなも聞いてください!』

数は少ないけど、私の声を聞いて集まってきたみんなに目を向ける。

『今日のおやつは…じゃーん!』

「「「おぉおおお!!」」」

掛け声と共におやつを見せれば、歓声があがる。

『シフォンケーキでございます!』

えっへんと胸を張って言えば、みんなが一気に集ってくる。

「めっちゃうまそうやん!」

「たまごちゃん、これどないしはった〜ん?手作りっぽいけどぉ」

『せやで、差し入れや!』

食い付く健ちゃんと小春ちゃんに、私は笑いながら言う。

そしてどこからやって来たのか、先輩方が最初に手を付け始めた。

「んまっ!めっちゃうまいで!」

「たまごちゃんも意外と女の子らしいとこあるやーん」

失礼やな

くっそぅ…あげてる側やのになんか悔しい…!

なんて思っていると、先輩以外の後のみんなもケーキを貪り始める。

ちらりと、近くにおった白石くんの表情を伺い見ると、白石くんは俯いとった。

肩がわなわなと震えとる。

『白石くん?味どない…』

言いかけたところで白石くんは突然、バッと顔を上げて

Ecstasy!!

決めゼリフを叫んだ。

ていうか発音よすぎやろ

白石くん以外のみんなは爆笑しとる。

「あ、あかん…これこそ絶頂や…!シフォンのあまり主張してけぇへんのにふわふわ感だけは損なわれず、しつこくない無駄のない素朴な味わい…!最高にうまいで、ゆでサン!」

『お、おおきに…』

そこまで絶賛してくれるとは思ってへんかった。

私は照れくさくて視線を逸らした。
 
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