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ピルルッピルルッ
『ん?』
ケータイが鳴る。
『あー…はい?』
只今、午前11時。
私はDVDのハロルの走る家を見ながら、この前買ったゴリゴリちゃんをかじっていた。
「たまご!?」
電話をかけてきたんは、友達の愛華やった。
『おん…どないしたん?』
急いでるみたいや。
愛華の息が荒い。
「い、今すぐ梅田第二テニスコートに来て!」
『な、なんやねん急に。どないしたん?』
「緊急事態やねん、はやく来てな!!」
『え?ちょっプツッ』
そこで電話は切れてしもた。
『な、何や…?』
疑問は残るばかりやけど、とりあえず行こう。
場所は…どこやっけ。
あぁ、梅田第二テニスコートやったっけな…。
私はすぐに着替えて自転車を用意する。
そういえば最近、移動手段は大体この自転車やなぁ。
なんて思いながら自転車に乗る。
『行くぜ、相棒!』
そう言って私は自転車を漕ぎ、梅田第二テニスコートへ向かった。