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『今度会うた時アイス奢ってな!』
「「いやや」」
『…』
各自、自転車に跨がりながらボテチや、アイスや、からあげを頬張る。
『ん〜♪んまいわぁ…やっぱうすしおやな!』
ボテチにがっついていると
「ハロゲンダッツもなかなかっスよ」
光くんがそう言ってハロゲンダッツを頬張る。
「からあげじいさんも、うまいで!あ、ハロゲンダッツちょっとちょーだいや!」
忍足くんが光くんのハロゲンダッツに手を伸ばす。
「いやっすわ」
「えっ」
このニ人は見てておもろいわ。
「からあげじいさんくれたらえぇですよ」
「あげるわ!ん、一口な!」
ばくっ
「うまかったっすわ」
「まるごと食いよった!」
『光くん、ナイスや!』
笑い合ってたら
ドンッ
男の人にぶつかった。
私の肩と腰に手を添えられ、支えられる。
『あ、すいません』
見知らぬおじさまやねんけど、なんていうか…
積極的やな←
あと、助けてもらって悪いけど…
手ぇ汗ばんでる!
刺激臭がする!←
おじさま特有のもんなんかな?
そう考えると、年をとるのって嫌やなぁと思えてきた。
ずっとこうやってみんなと楽しんでいたい。
学校の友達とも。
四天宝寺のみんなとも。
忍足くんとも。
…あれっ。
なんで忍足くんは単品で出てきたんやろ?
『…』
「いや、こちらこそ…」
おじさまのその一言で我に返る。
少しの沈黙のあと、男の人は店内へ入っていった。
「…」
「…」
驚いて固まっている忍足くんに、無言で見ていた光くん。
沈黙はいやなので、私はわざと明るい声を出した。
『あー、びっくりしたぁ!私らめっちゃ邪魔やな!あ、忍足くん、私もからあげじいさんちょーだい!』
「…あ、おん!一口な!」
ハッとして自分の世界から帰ってきた忍足くんが笑う。
がぶっ
『あーうまかったぁ』
「ちょっ!?うそ、二個食べよったで!」
『光くん〜、ハロゲンダッツちょーだいや』
「一口だけやからな」
光くんはそう言うとスプーンで一口分すくって、口元に持ってきた。
いっぱいアイスとられへんようにする作戦やな。
『え、あーんしてくれるん?』
「黙れしゃべんな」
『とりあえず、いただきまーす。めっちゃうまい!はい、ボテチ』
「ん…」
「俺のからあげじいさんほとんどあらへん…」
「謙也さん、あほちゃう(笑)」
『忍足くん、ドンマイ(笑)』
「めっちゃ腹立つ」
『可哀相やからちょっとボテチあげるわ』
「お、おおきに…やなくて!自分らが俺の分食うからやろ!」
『つべこべ言わんと、はよ食べ!』
ボテチを無理矢理、忍足くんの口に突っ込む。
「んぐっ!」
その時
ぴろろん ぴろろ〜ん
「『あ』」
「えっ」
「…」
店から千夏さんが出てきた。