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ぴろろん ぴろろ〜ん



「いらっしゃいませ〜!」

千夏さんが笑顔で迎えてくれる。

『千夏さん!いらっしゃいましたぁ〜』

「あ、たまごちゃんに忍足くんに…えっと…?」

「…」

「あ、こらっ財前!ちゃんと挨拶せぇ!」

「…別にえぇやないですか」

「財前くんって言うん?よろしゅう!"千夏"って呼んでな!」

「はぁ…まぁ…」

光くん、めっちゃ冷めてない…?

気のせいかな…?

『光くん、その…元気なくない?』

「…別に?」

『そう?…あ、千夏さん、ホッチキスどこ?』

「え?あぁ、ホッチキスはこっちやで!」

千夏さんに誘導されて、文具のコーナーに行く。

『うーん、これでえぇかな』

適当にホッチキスを手にとり、お菓子コーナーへ行く。

『あとはやっぱりボテチやな!』

うすしお味を手に取りながら言う。

「あほか!ボテチ言うたらコンソメやろ!」

横から出てきた忍足くんに、無理矢理コンソメ味を渡される。

『はぁ!?ボテチって言うたら「サワークリームオニオンっすわ」ひ、光くん…』

更に横から光くんが出てくる。

それで、サワークリームオニオン味を無理矢理押し付けられる。

「たまごちゃん、モテモテやなぁ!」

千夏さんにからかわれる。

モテ期ってやつかな!

「「うっざ」」

忍足くんと光くんにツッコまれる。

「まぁまぁ…」

それで、千夏さんによってなだめられる。

「とりあえず光、お前もあほか!サワークリームオニオンとか!」

「何なんコンソメって。俺あれキライなんスけど」

何ちゅうこと言うねん!読者がもしコンソメ派やったら嫌な気分になるやろ!」

そういう事情は持ち出すな!

「とりあえず、ボテチはサワークリームオニオン以外認めへん」

「何で上から!?ボテチはコンs『うすしおじゃボケェェェ!!』えぇぇ!?」

『せや、千夏さんに決めてもろたらえぇねん!それがえぇわ』

「え…」

『千夏さん!ボテチ言うたら』

「「『うすしお(コンソメ)(サワークリーム)やんなぁ?』」」

綺麗にハモる。

「んー…」

千夏さんは一瞬迷ったような素振りを見せ

「ボテチは太るから食べへんわ…」

と言った…。

「…アンタ、それでも同じ女っスか?」

くっ…!

「うざいっスわ」

『…でもボテチは買う!千夏さん、レジお願い!』

「そう?ほな、レジするわな」

千夏さんの後に続いて、レジにホッチキスとボテチを置く。

「たまご先輩、これ」

ハロゲンダッツを、私が買った物の横に置く光くん。

『ん?私、ハロゲンダッツ食べへんで?』

「俺が食うねん」

『は!?』

意味分からんねんけど。

「ほんなら、俺は…からあげじいさん2つ!!」

『忍足くんも!?しかも2つも!』

「えぇやん!」

そんなやり取りをしていると

「1080円でーす!」

めっちゃ笑顔の千夏さんが目の前につおった。

『う…』

渋々、お金を払う。

千夏さんって絶対Sやんな…。

そう思いながら袋を受け取る。

『あーぁ、あとちょっとしかお金残ってへんやん…』

私はぶつぶつ言いながらも、忍足くんと光くんと一緒にコンビニを出た。
 
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