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家からコンビニまでは近い。

自転車で5分もないくらいかな。

いや、5分は言いすぎか。

4分もないくらいかな。

いや、4分は言いすぎか。

3分もないくらいかな。

…誰かツッコんでくれ。

まぁ、そんなかんじや。

コンビニに着き、自転車を止める。

新作のお菓子ないかな。

そんなことを考えながらコンビニに入る。



ぴろろん ぴろろ〜ん



そこで、ふと。

レジに目がいった。

…正確には、レジに立っとる店員さんに。

「ぃ、いらっしゃいませぇっ」

慣れてへんのか、めっちゃキョドってる男の子。

金髪や。

背ぇ高いなぁ…。

あれ?

千夏さんがおらへん。

千夏さんはここで働いてる女子大生や。

第一印象は、めっちゃ可愛い。

第二印象は、めっちゃ可愛い。

第三印象は、めっちゃ可愛い。

とりあえず、めっちゃ可愛い。

千夏さん目当てに、この時間帯に来るお客さんもおるとか。

そのせいで、この時間帯は男のお客さんが多い。

千夏さんとは、私がよくここのコンビニ来るから何回か顔を合わせる内に仲良くなった。

喋っとっても楽しいし可愛ぇし。

何よりあの顔で下ネタイケるとことか。

他にもしぐさとか、においとか。

女の子やなぁって思わせるような人。

私はとりあえず雑誌のコーナーへ向かう。

今週の週刊少年漫画、主に銅魂を確認しに。

銅魂ってえぇよな!

私は武蔵っぽい人推しかな!

あ、あったあった。

手に取って、じっくり見る。

『ぷっ』

下ネタにも笑ってしまうお年頃。



***



しばらくして、本を本棚に戻す。

そろそろ帰らんとあかんから。

あ、アイスとジュース買っとこ。

ゴリゴリちゃんを5個くらいと、ジュースを手に取り、レジへ向かう。

目に映ったんは、あの金髪。

…毛の色うっす

いや、本人は気にしとるかもしれへんし!

こういうことは言うたらあかんな、うん。

商品を適当に台の上に置く。

「いぃっ!いらっしゃいませ!?」

『っ…』

あかん、笑いそう。

どないしよ。

お腹に力を入れて、何とか踏ん張る。

この人、おもろいなぁ。

そう思ったんが、はじまりやった。
 
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