裏切りの道

□誓いと別れ
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ここは一番隊の隊主室

中には集められた零番隊メンバーと一番隊隊長兼護廷十三隊総隊長の山本元柳斎重國がいた


火「なぁ、こんなとこに俺ら集めてどうするわけ?連絡ならいつもみたいに地獄蝶ですればいいじゃん」

山「……内容が内容なのでな」

雷「…総隊長、真白隊長はどこに?」


副隊長である雷我は自分たちの隊長、真白の姿を探したが見当たらなかった

てっきりいるものだと思っていたのに…


山「あやつは後からでも来るじゃろ。さて、今回お前たちを呼んだのはほかでもない、零番隊に関することじゃからじゃ。人払いも済ませてある」

風「あたしたちについて?」

山「うむ」


山本はしばし目を伏せたが、ゆっくりと開いた


山「先ほど中央四十六室から通達が届いた。……………零番隊を解散とする、とのことじゃ」

全「なっ?!」


山本から告げられた内容に零番隊メンバーは驚愕した

そんな話、微塵も聞いていないからだ


火「ふ…っざけんなっ!!なんで解散なんだよ!あいつら何考えてやがる!!」

雷「総隊長…理由をお聞かせ願えますか?」

風「納得できなかったら、乗り込んで文句言ってやるんだから!」

水「僕たちそんな話聞いてないよ!」

山「う、うむ……;」


全員が一斉に話ながら怒りのあまりに霊圧をあげてしまったため、総隊長である山本でさえも冷や汗をかいた

体が押し潰されそうになるのに耐えていると、どこからか凛とした声が響く


『理由は簡単…零番隊が必要なくなったからよ』

全「隊長っ!!」

『みんな霊圧を下げなさい。総隊長殿をいじめないの』


零番隊隊長の真白が上から現れ、山本の隣に降り立った

メンバーは言われてから我にかえり、慌てて霊圧を下げる


山「ふぅ…助かったわい;」

『ごめんなさい、総隊長殿。みんなまだ完璧には霊圧をコントロール出来ていないのよ』

山「いや、零番隊に来たときよりは見違えるほど成長しておる。お主が気にすることではない」

『感情が制御できなくなると霊力が溢れ出すのは悪い癖ね。以後気を付けるように』


山本を気遣いながら真白は軽く指摘をしておいた


全「はい!!――――じゃなくて!」


ついいつもの癖で返事をしてしまったが、言いたいことが違うのですぐに話を切り替える


雷「隊長、解散するとかどういう意味だ?俺らが必要ないって…」

『そのままの意味よ。最近虚の出現が減り、弱体化してきた…そのうえ、護廷十三隊にも存在がバレ始めている』

水「そんな!僕たちちゃんと霊圧消してたよ!」

『いくら霊圧を消しても、現れた虚が急に消滅するのよ?隊長格なら誰かが絡んでいると勘づいてもおかしくはない』

風「そんな…隊長、あたしたちはもういらないの?」


理由はわかったが、少なからずショックを受けたメンバー

風歌は涙をこらえながら不安そうにたずねた

零番隊以外にいくあてなどない者が集まった集団だからこその不安だ


『いらないだなんて言っていないわ、風歌。ただ、私たちが必死になって虚を討伐する必要はないと言っているだけ。だから、気づかれ始めた零番隊の存在を再び隠すために一時的に解散するの』

火「……一時的ってことはまた復活するんだよな?」


風歌を優しく抱き締めながら諭すように説明をする

そのときにでた"一時的"という単語に反応した火炎だったが、真白は『えぇ…』と返した


『時がきたらね……だから、私が直に中央に行ってきたの』

水「中央に直とか…隊長じゃなかったら死刑もんだよ;」

雷「我が隊長様は急に無茶をなさる…;」

『ふふ……とにかく、零番隊が解散している間は護廷十三隊に所属し、目立たないように適当に頑張ってちょうだい』

火「でた無茶ぶり;」

『……火炎?(ニッコリ』

火「いやー俺、護廷十三隊に興味あったんだよなー!; お前らもそうだろっ?!」

全「っ!!(コクコクコク」

『そう、ならよかった♪』


ご満悦な様子の真白を見て、山本は改めて思った


山「(やはり零番隊の隊長は真白だけじゃの…;)」


 
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