SHORT

□認めるわけがないでしょう
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「ちょ、お姉ちゃんにも報告なしなの、なまえ!!?テツくんとなまえが付き合うなんて、テツくんが私の弟になるなんて…………!!!!」

「お前は黙ってろ、さつき」





それから、私とテツくんは無言のみんなに、私の家に無理矢理連れていかれた

いや、姉さんだけは騒いでたかな

ソファーにテツくんと離されて座らされる

目の前には男バスのレギュラーの皆
(涼くんだけは私の足に泣きついてたんだけど無理矢理真くんに剥がされてた)

いつもお菓子を食べてる敦くんがお菓子を食べてないし、ものすごくピリピリした空気

……え?





「あ、もしかして隠し事してたの怒ってる?それともテツくん取っちゃったの怒ってるの?」

「なんでラスト、そっちにいったのだよ」

「違うの?」

「………はぁ、」

「なまえー!!!!なんでスか、俺というものがありながら!!?バカバカバカ!でも大好きなんスよ!なまえのいけず!!!」

「私?」

「お前も黙ってろ、黄色」

「せめて名前で呼んでほしいッス、青峰っち!!」

「敦くんはお菓子食べないの?」

「…今はいらねーし」

「そうなの?じゃあ昨日作ったクッキーどうしよっかな、敦くんに食べてもらおうと思ってたのに…」

「やっぱ食べる」

「おい!!そこはいらんと言え!」

「ま、こういうことなんで邪魔しないでください。あとなまえさんのクッキーは僕のです」

「…なまえ、」

「なぁに、征くん?」

「いっ一体どっちから告白したんだ、?」

「しょうがないから言ってやってください、なまえさん」

「わっ、私、だよ……」

「…………」

「赤司くん!!!!」

「え、征くん!?」

「!もっ桃井……、すまない、一瞬本気でお迎えが来たかと思った」

「なんで?!」

「赤司が倒れそうになるとことか永久保存版だけど、今はそれどころじゃねー」

「赤ちん、気持ちは分かるけど落ち着いて。ほら、ヒッヒッフー、ヒッヒッフー」

「ヒッヒッフー…、ヒッヒッフー」

「征くん、よく分かんないけどとりあえずそれは違う気がする」

「つかしゃべってねーから気が付かなかったけど、緑間もコイツ、座ったまんま白目向いてね?」

「え、真くん!!!?」

「みどりん帰ってきて!!ほら、あの楽しかった日々を思い出して!!!」

「意味分かんないよ、姉さん!?」





とりあえず、我が家のリビングは一瞬にしてカオスな状態に
(意味はよく分かんないけど姉さんが言ってた)

敦くんにはクッキーをあげて、真くんは寝かせて頭に氷を

それから泣く涼くんと機嫌が悪すぎる大輝くんをなだめたり

征くんはとりあえず魂どっかいってる

テツくんはものすごく楽しそうに笑ってたな


落ち着いてきた時にはもう遅い時間で、皆泊まっていくことに

お母さんとお父さんはなんだか嬉しそうだった

なんでだ





「なまえ、俺は許しません。こんな純粋そうで真っ黒な奴、俺は許しません」

「征くんお母さんみたい」

「緑間、お前も言ってやってくれ」

「真くんはお父さんだね!」

「話聞け」





さっきと同じようにソファーに座らされる

けど今回と違うのは隣にはテツくんが

本物のお母さんとお父さんは今コンビ二に食パンがなくなったとか言って手繋いで出ていった

ホント仲いいって最近実感





「ていうかなんでテツなんだ。なんでこんな奴選んだんだ、なまえ?」

「それもなまえから告ったなんて、俺、俺……!!」

「お願いだから泣かないでね、涼くん。…テツくんは、その、私をいろんな時支えてくれたし、その、」

「ちょ、みどちん、また白目向きかけてるよ」

「抑えろ、抑えるんだ、緑間」

「赤司君も目、充血してるよ」

「なんで俺じゃねーんだよ、なまえ!?」

「見苦しいですよ、青峰くん」

「ちなみにどこまでいったの、なまえ、テツくん!」

「なんでそんな目が輝いてるの、姉さん。あと教えないからね」

「うーん、どうしますかね、なまえさん」

「そんなテツくんも可愛い!!」

「ほんとどっか行ってくれ、さつき」





テツくんとはまだ正直言って手を繋いだだけ

ものすごく恥ずかしいし

……これを考えるのはやめよう





「知りたいですか、桃井さん?」

「うん!!」

「ちょ、おま!」

「じゃあなまえさん、見せつけてやりましょう」

「え?」





次の瞬間腕を引かれて、テツくんの腕の中

それから抱きしめられるようにキスされた

唇が濡れる感覚と柔らかい感覚

当たり前だけど初めてなわけで

テツくんの吐息がものすごく近くに感じた

離れていく瞬間はほんとに時が止まったみたい

それから、いつもの柔らかい笑顔を私に向けたテツくん





「大好きです、なまえさん」





みんなのことなんて忘れて、私からまたキスをした




































認めるわけがないでしょう

(なまえがキス?黒子とキス?あはは、夢か、そうか、夢なんだな)
(ちょ、赤司くん戻ってきて!!?)















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