SHORT

□とりあえず逃げます
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「「…………」」

「やぁおはよう、青峰」

「……いや何でお前がいんだよ」

「なまえとさつきに呼ばれたからに決まってるだろ」

「は?」





次の日、見慣れた筈なのに緊張しながらなまえん家の玄関を開ければ、赤司がいた

久しぶりに付けたブレスとネックレスが音を立てる





「まさか呼ばれたのが自分だけだと思ってたのかい?」

「……」

「まぁ上がりなよ」

「お前が言うことじゃねーだろ」




 ボフンッ




「「…………」」

「………帰るわ」





赤司の背後から爆発音が聞こえた

俺の記憶の限り、そっちはキッチン

嫌な予感がする

てか嫌な予感しかしねーよ

回れ右をして駆け出す

ノブに手をかけた瞬間、寒気がした





「…青峰、帰ったら、分かってるよね?」

「分かったから鋏シャカシャカすんな!!!!」

「じゃあリビング行こうか」





赤司に促され(それか脅迫され)ながらリビングに入れば、明らかに落ち込んでる緑間と寝っ転がってる紫原がいた

一瞬で理解する

あ、コイツらも被害者だ





「いらっしゃい、大ちゃん!!」

「主犯はお前か、さつき」

「だってー、皆私が誘ったら断るでしょ?だから、ねぇ?」

「黒い!!!!」

「今日はさつきの、クッキング教室にご参加ありがとうございまーす!ちなみに協力してくれたのは赤司征十郎くんです!」

「もうその時点で拒否権ないんだな!?」

「僕もなまえさんに誘われたから来たのに、残念すぎます………チッ」

「うおう!?テツいたのかよ。てか今あからさま舌打ちしたな、おい!!」

「……うるさいのだよ、青峰」

「あ?!」





思い出した

昨日の部活で、いつもよりはテンションが高かった緑間とお菓子を食べてるのにボーッとしてる紫原、いつもよりはまだはっきりしてたテツ

…それと、もう1人いた

そうだ





「なまえ〜!!!!………あれ、なんで青峰っち達が…?」

「お前も被害者だ、黄瀬」

「は、被害者?」





雑誌に載ってるみてーな服を着て、リビングに入ってきた黄瀬

また被害者が増えた

逃げれないことと事情を知って、顔を青ざめていく被害者R





「あ、来てくれたんだね、皆!!」

「なまえ!!!!」





ここでリビングに入ってきた、無自覚の犯人

なまえを見た瞬間、ほかの奴ら(たぶん俺も含めて)表情が和らいだのは見ただけで分かる

ここでさつきがなまえには聞こえねーように囁いた





「お土産はなまえ特製のクッキーだからね」


「「「「「早く始めよう/ましょう」」」」」





なんつー単純な奴らだって、改めて実感







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