SHORT

□お礼のお礼
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「今日は助かったよ、なまえちゃん」

「こちらこそとっても楽しかった!!反対にありがとうだよ!!」





喫茶店を出て、ぶらぶらしてるといつのまにか空が真っ赤になってた

迷子になったらいけないからとまた家まで送ってくれた和くん

これじゃあ前と一緒じゃないか





「……なまえちゃん、目閉じて?」

「え、」

「閉じてくんないと家帰さねー」





意地悪く笑った和くんはとっても色気があった

私は固く目を瞑る

その数秒後、首に冷たい感触

思わず目を開けた





「あ、まだダメだって!」

「これ………、」





私の首には、さっきお店で見てたネックレスがあった

夕陽のせいかもしれないけど、真っ赤な顔をした和くんが、今度は照れたように笑いながらこっちを見てる





「今日のお礼!なまえちゃん気に入ってるみたいに見えたし、すんげー似合うと思ったからさ!」

「いやもらえないよ…!今日はこの前のお礼しようと思って来たのに!!」

「え、そうだったの?」

「そうだよ!!」

「俺的には前も言った通りメアドだけでも十分だったし、今日一緒に買い物してくれただけでめっちゃ嬉しいんだけどな…」

「でも……!」

「……じゃあさ、また一緒にどっか行こうよ!そん時はなまえちゃんが行くお店も全部決めてさ?それが1番俺ん中で嬉しい」

「…ホント?」

「なんで嘘つかなきゃいけないの」

「っ分かった!絶対和くんが楽しめるようにするから!!」

「ははっ、楽しみにしてる!…じゃあ今日は帰るわ」

「あ、うん…!」

「んじゃ!……あ、また言い忘れてた。やっぱ思った通りめっちゃ似合ってる!!」





笑顔の和くんの言葉は、また私の心臓を煩くさせた



































お礼のお礼

(………)
(ちょっ、大我!!無言でネックレス、引きちぎろうとしないで!!?)





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