SHORT
□お礼のお礼
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『あ、なまえちゃん?いきなりだけど明日午後空いてる?ちょっと買い物付き合ってほしいんだけど、』
そう和くんから電話があったのは昨日の夜
たまたま、講堂でなんかの祝宴会?をするらしくて講堂は使えないから午前中に基礎練を午後からは予定がなかった私はすぐオーケーした
お礼もしたかったしちょうどいいや
そして今私の家から近い駅の前にある公園みたいな所にいた
時計は待ち合わせ時間の、約20分前を指してる
「……早く、来すぎたかな」
「なまえちゃん!!!!」
「あ、和くん!」
名前を呼ばれて振り返ると、こちらに走ってきてる和くんがいた
白いワイシャツの上に黒いベストを着て、黒いダメージジーンズ
普通にカッコいい
私の前まで来て、肩で息をする和くんに思わず見惚れてしまった
「はっ、早くね?20分くらい前に来れば余裕だと思ったのに」
「緊張しちゃって、つい…」
「緊張?」
「うん。私男の人と2人で買い物に行くなんて、幼なじみとしかあり得なかったから」
「…じゃあ幼なじみ省いたら俺が初めて?」
「そうなるね」
「そら良かった!なんかめっちゃ嬉しいよ!」
「え?」
「じゃあそろそろ行くか!」
「あ、うん!」
「……言い忘れてたけど、私服もやっぱ可愛いよ!!」
「は、?!」
「おら行くぞー」
「ちょっ、和くん!!!」
最初から心臓が保ちません