SHORT

□I LOVE YOU
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「なまえさん!!」

「はいぃぃい!!!」




私は元獄卒のなまえです


なんで元って?

…理由を話せば時間がかかるけど、
数日前にいきなり鬼灯様が私のいた黒縄地獄にいらっしゃった

そして何故か上司と話をしていたかと思うと、気が付いたら目の前になんかの書類があった

上に書いてある字をゆっくりと読んでみる




「退職、届け……?」

「今日限りで黒縄地獄の獄卒をやめていただき、明日からは私の助手になっていただきます、なまえさん」

「へ?」




そら机仕事の方は少しできる方だと思う

でもさ、でもさ
なんで急に助手?

私なんかより絶対役に立つ人いるでしょ

どうした鬼灯様

眼科をオススメします、切実に



これが数日前のお話

そして冒頭に戻ります




「何度言ったら分かるんですか、ここ間違ってますよ!!」

「すみません!!謝りますから、謝りますから金棒で叩かないでください、めちゃ痛いです!!!!!」




なんかどの地獄よりも地獄らしいです、ここ








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「やっぱり獄卒に戻りたいよぅ……」

「え、何言ってるんですか?!」





桃源郷なう

……すみません、調子乗りました


いま桃源郷で桃太郎さんと兎と戯れながらお喋り中

桃太郎さんとは昔漢方薬もらいにいった時に白澤さんに絡まれてたところを助けてもらい、そこからたまに話を聞いてもらう仲になった




「ドジで怒られてばっかりだし、バカだし、使い道ないし…。……なんで鬼灯様は私なんかを選んだんでしょう」

「あの人は人を見る目はあるから大丈夫だって!」

「そうなんでしょうか……」

「でも良かったじゃないか、ずっと好きだったんでしょう?」

「うっ……//」




そう、辞められない理由はこれだ

昔鬼灯様が黒縄地獄の視察に来られた時に一目惚れした

細身なのに金棒をカンタンに振り回すぐらいに程よく付いた筋肉、ただまっすぐ前を見ている瞳とか、全部に惚れた

ただ見惚れた


それから想い続けて何百年

自分でもよく頑張ったと思う


だから毎日怒鳴られてはいるけど、近くにいたいって考えてしまう




「…でも絶対嫌われてますよ」

「え…、反対にs「桃太郎さん」あ、こんにちは」

「ほっ、鬼灯様……!!」




桃太郎さんの声を遮るようにして現れた声源の方を見てみると、そこには鬼灯様がいた

金棒を肩に担ぎ、少し不機嫌そうな顔をしてる




「今日はどうしたんですか?」

「前に頼んでおいた薬をもらいに来ました」

「あぁ、あれですか!すぐお持ちしますね!」

「ぁ……」





桃太郎さんはお店の方に走ってっちゃった

そしたら必然的に鬼灯様と2人になっちゃうわけで……

…気まずっ!!




「…こちらには慣れましたか?」

「え、あ、はい!」

「それは良かった。…ところで今日は何用でこちらに?」

「少し桃太郎さんと雑談をしていたんです」

「へぇ……、あの白豚とは関わっていませんよね?」

「(白豚……)
あ、白澤さんに絡まれてたところを桃太郎さんに助けていただき、今の仲になるんです」

「……少し待っていてください」




そう言うと鬼の形相(鬼だけど)でお店の方に歩いていった

金棒をぶんぶん回しながら歩く姿は、閻魔様が見たら絶対ツッコんでくれそうなぐらい怖い

そしてそのまま金棒をお店にぶん投げ……




「…って鬼灯様???!!」




私の唯一の友達の桃太郎さん、どうか無事でいてください









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