SHORT

□旧拍手
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10年前_




「サソリー!」


「ん、?」




コイツはデイダラの妹のなまえだ


1歳しか変わんねぇのに、すんげぇ幼くてまだ幼稚園みてぇだ


俺はそのなまえになんか知らねぇが、すげぇ懐かれてる


そんでよく俺の後ろをちょこちょこ着いてきやがるわけだ


今日もデイダラの家に遊びにきたんだが、この有り様だ




「おいなまえ!旦那なんかに懐いちゃダメだぞ、うん!?」




そこにジュースを持ってきたデイダラが部屋に入ってくる




「おいコラ、俺なんかにってどういう事だ」


「そのままの意味だぞ、うん」

「表に出やがれ」


「すいませんっした!!」




このやりとりをずっと見つめているなまえ


デイダラの奴も自分の妹、増してやこんなガキのどこがいいんだか…




「ほら、なまえは自分の部屋に戻るんだ、うん」

「はーい…」




あんま納得してないみたいだが、兄貴にそう言われ渋々自室に戻っていくなまえ


俺は出されたオレンジジュースを飲みながら、なまえの出て行った方を見ながらずっとニヤニヤしているデイダラに聞く




「あんなガキのどこがいいんだ?」


「なまえをガキだと、うん?!」


「いやガキだろーが」




何を言っていやがる、コイツは…


コイツこそシスコンだろ


だって、妹に会いたいからって毎日猛ダッシュで家に帰ってんだぜ?


それに遊ぶ時は妹が心配だからって絶対家で遊ぶ


もしそれがダメなら妹を連れてきやがる


学校では会えねぇからって写真を持ってきてニヤニヤしていやがるし…


それぐらい妹が好きだ

(こっちとしては若干ひいちまうが、)




「はぁ…、」




やっぱり分かんねぇな、コイツは…



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