SHORT

□あれから1年
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あれから、みょうじが食堂でショートケーキを食べていると、食堂のドアが勢いよく開け放たれた

するとそこには息を切らしているグランがいた

そしてみょうじは何かを思い出したように声を漏らす




「…ハァハァ 自室にいてって頼まなかったっけ?」

「今思い出したんだもん」

「うん分かってる。…じゃあ行こっか、待たせてごめんね?」

「ショートケーキ食べれたがら良いよー」

「軽いね」




こう会話しながらも2人はガイアの練習場へ向かう

そして他愛もない話をしている間に練習場の大きな扉の前に着いた




「じゃあ入ろっか!」

「?うん」




少し緊張している様にドアに手をかけるグランに、ロディーは頭にクエスチョンマークを浮かべている

グランはドアを開けた




パンパンッ




「ぇ…?」

「「おめでとー!!!!」」




グランがドアを開けた瞬間、クラッカーの音が鳴り響き、みょうじの頭には紙テープやらが張り付く

練習場にはたくさんのエイリア学園生がいた

ガイアだけではない

プロミネンス、ダイアモンドダスト、ジェミニストーム、イプシロン…全チームメンバーだ

そして各チームのキャプテンの手にはクラッカーが握られている

みょうじは驚きすぎて固まっていたが、周りの笑い声などで現実に引き戻される




「え、何?!私なんかしたかな?!」

「いや、俺たち『おめでとう』っつっだろうが」

「あ、たしかに…。じゃあ何で…?」

「覚えてない?今日でみょうじがお日さま園に来て1年よ!」

「ぁ、」

「だから皆で話し合ってお祝いしようとなったんだ」

「じゃあもしかして今日のあれは…」

「初めバラバラで祝う予定だったんだが、やっぱり皆でしようということになったんだ」

「ほらこれ、作ってもらったんだ!」

「ショートケーキ…!!」




グランはウルビダから箱を受け取り、みょうじに中を見せるように開ける

すると中にはシンプルなショートケーキがあった




「まぁさっき食べてたけどね」

「ショートケーキならいくらでも食べれるよ!!」



「みょうじが来ていつのまにか1年経ってたんだね…」

「ホントビックリだよ」

「私、みょうじの母親がみょうじを捨てたのは納得ならないけど、みょうじと出会えた事はホントに嬉しいよ!!」

「クララ…」

「これからも迷惑たくさんかけると思うけど、よろしくな?」

「…ぅっ、うわぁぁぁぁあん!!!」

「わっ、」




みょうじは急に泣き出し、近くにいたウルビダに抱きつく




「嬉しすぎて私、涙が止まんないよっ ヒック…!」

「…クスッ 僕らもみょうじがいてくれるだけで嬉しすぎるよ」





あれから1年、




((私たちは全く変わっていません))



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