SHORT

□ツンデレ王子様?
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あれから宿舎に戻ったなまえはドリンクを作り終え、今持ち運ぶための籠の中に全員分のドリンクを入れていた

いざ籠を持とうと取っ手に手をかけるが、なまえの力では持ち上がらないようだ




「おっ重い…!!」




いつもなら照美に手伝ってもらうのだが、あいにくその照美はしょうもない言い争いのせいでいない




「どうしよっかな…」


「手伝うぞ」

「うわっ!!」




急に現れた気配に、なまえは飛び上がる




「びっ、ビックリした…!!風介か……」

「驚きすぎだろう?」

「いいやっ…」




そこには風介がいた

さすがのなまえも、急に好きな人が現れたのだから驚きもするだろう

風介は籠の中から自分のボトルを取り出し、飲みながらなまえに話しかける




「…晴矢たちが迷惑をかけてしまいすまないな……」

「え…?…あっ、あぁ気にしないで?慣れちゃったし!てか風介が謝ることじゃないでしょ?」

「ありがとうな…?」




風介はボトルを持っていない方の左手でなまえの頭を軽く撫でる

そして無意識にか、いつもでは考えられないぐらい優しく微笑む




「っ!//」

「?どうかしたのか…?」

「なななんでもないよ!!//」

「?そうか…?」



なまえはその風介の行動に顔を赤らめる

なまえは風介の事が好きなのだから仕方のないことだろう

なまえは顔に集まった熱をどうにかしようと風介に背を向け顔を手で仰ぐ




「ドリンク、持って行かないのか?」

「あぁ!!持って行かないと…!!」

「ほら、貸してみろ」

「ぁっ」




風介はなまえが持とうとしていた籠を軽々と持ち上げ、グランドの方に歩いていく

なまえはその後を必死に追いかけた




「いっいいよ、私がマネージャーなんだから…!!」

「持てないだろう?」

「う"…」

「…それにちょっとぐらい好きな女の前で格好つけてもいいだろう?」

「へ…?……えぇぇぇえ?!」





ツンデレ王子様?

(いっ、今なんて…?!//)
(何度も言わせるな。…好きだ、なまえ)



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