SHORT

□勘違いオチ。
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あれから自室になんとか戻ったわたしはそのままベッドに倒れ込んだ


あぁ、明日からアイツらはわたしの目の前でイチャイチャするのだろうか

…考えただけでも吐きそうだ


わたしは寝返りをうつ


恋が一つ実らなかっただけで人とはこんなに落ち込むものなのか

わたしが告白でもしていればなまえはわたしの彼女になってくれていたのか


疑問や悔しさ、後悔で頭がグワングワンする




「なまえ……、」

「なに?」

「?!」




考えてもみなかった背後からの返答


姿なんか見なくても分かる

この声はなまえだ


わたしは赤くなっているであろう目を急いで擦った




「晩御飯にも食べに来ないし、今日は本当にどうしたの?熱?」

「…わたしなどの所にいていいのか。晴矢が寂しがるぞ」




あぁ、わたしはこんな時まで嫌みたらしい事しか言えないのか?


わたしはベッドから起き上がり、なまえの反応をチラ見する

するとなまえはきょとんとしたような顔でわたしを見ていた




「え?何で晴矢なの?」

「なっ、なんでって…!!」




お前がさっき告白していたのだろう
とは言えずわたしは顔を俯かせる




「ねぇ、何で?」




入り口に立っていたはずのなまえはいつのまにかわたしが座っているベッドの側まで来ていた

そしてわたしの側に手を付き、覗き込むようにしてわたしを見る




「っうるさい!!」

「うわっ」




次の瞬間わたしはなまえを組み敷きいていた

わたしの視界にはベッドシーツの淡い青色と、頬をほんのり染めたなまえしかいなかった




「晴矢にさっき告白していただろう?!」

「ぇ、」

「わたしもエイリア学園にいた時から好きだったんだ!!なまえがどう想っていたかなんて知らないがチームメイトとしてじゃなく、1人の女としてわたしは好きなんだ!!」




「風、介……」

「!すっすまない…」




わたしはそこで初めて我に返り、慌ててなまえの上から退こうとする

しかしできなかった

なまえの細い腕がわたしの首に巻き付いていたからだ




「なまえ…?」

「私も風介が好きだよ」

「…は?だってお前は晴矢を……」

「晴矢は大切な友達、ただそれだけだよ。私もずっと風介が好きだったんだ。今だって告白しようとしてこの部屋に来たんだよ?さっきだって晴矢に背中押してもらってだけだし」

「…もしかしてわたしの勘違いか?」

「うん大正解」

「っ!//」




恥ずかしすぎる…!!

好きな女だからってこんな勘違いをするとは…!!




「私は風介が好きだよ。…風介は?」

「わっ、わたしも好きだっ…!//」





勘違いオチ

(ぁ、ごめんね?急に抱きついたりして…)
(いやなまえなら構わない…//)





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