Lei lo vuole!
□12章目
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NOside_
「………何してやがんだ、日吉」
跡部についてくるように言われた日吉は、氷帝専用のミーティングルームにいた
周りには日吉を取り囲むようにして氷帝メンバーもいる
皆が日吉を真っすぐ見つめるなか、鳳だけがため息をついていた
何故氷帝メンバーがいるかというと跡部が集めたのだ
怪しまれないためにほかの学校にはミーティングと称して
跡部の問いかけに、ただ俯いていたが何かを決めたように日吉は顔を上げた
「…それはどの行動についてですか?」
「アーン?全部だよ。涙に対しての暴力、あん時お前は何をしようとしていた?」
「暴力はただ俺の感情の高ぶりです、それについてはきちんと説明します。…あの時は本当に無意識でしたので自分でも覚えていません」
「…それは真実だろうな?」
「もちろんです」
「…それについては信じてやる。じゃあ暴力についてはどう説明するんだ?」
「涙は氷帝の涙です。四天宝寺の涙でも立海の涙でもない
俺たちの1番は涙で、涙の1番は俺たちです。でなきゃいけないんです
…でも今の涙の1番は俺たちじゃない。四天宝寺です
それに四天宝寺の奴らに"アレ"を話したそうです」
「「!」」
この日吉の言葉に、今までただ聞いていただけだった氷帝メンバーの目が見開かれた
そしてその瞳が確かに狂気に染まっていく
「…アイツ等、イキってんじゃねーぞ」
「せやからタメやったんやな」
「あぁー、イラつくな」
「涙が自分で話したのか?」
「涙が自分から言うわけないC。どうせアイツ等が無理矢理聞き出したんだ」
「四天宝寺イラつくわ。いつも通り跡部の力で潰されへんの?」
「まぁできねェコトもねーが、今回だけはそれじゃあ楽しくないだろ?」
「相変わらず悪い部長さんやなぁ」
「ククッ」
「(いつも通り。そうだ俺たちはそうやって涙と仲のいい奴らを潰してきた
確かに四天宝寺も殺したいぐらいムカつく。
…けど今考えれば涙は本当にそれで喜ぶのか?)」
皆が狂気に染まっていくなか、ある1人の少年だけが正常な疑問を持った
ただ1人だけが
「岳ちゃん、何してんの?1回練習戻るらしいで?」
「!ぁっ、おぉ!すぐ行く!」
本当は
(きっと本当はずっと昔から気づいてたんだ)