Lei lo vuole!
□10章目
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「ごっ、ゴメン、遅くなっちゃった…!」
「あぁ気にせんでええよ」
「?涙姉ちゃん、なんや元気ないやん!どないしたん?」
「!なんでもないよ!ほら、早く練習しようよ蔵先輩、金ちゃん!」
「…おん、そやな!ぁ、涙!今日はコートおってほしいねん!」
「コートに?」
「アカンとこあったら言うてほしいねん!」
「…なんで私?」
「涙がテニス上手いんわ聞いてるから涙のアドバイスも聞きたい思てな!」
「私は上手くなんか…」
「あの跡部ってやつに6ー5のギリギリまで粘った奴が何を言うてんねん!」
「あれはマグレだって」
「2回目は勝っとるよな!!?」
「……それもマグレだよ」
「もう諦め!!!」
そんなやりとりをしていると光が私と蔵先輩の間に普通に割り込んできた
…どうしたのかな?
「涙、打ち合いしょうや。たしかラケット持ってきてたやろ?」
「…持ってきてなんかないって!」
「ウソつくん下手なんはよう分かったから。目が泳いどる」
「…持ってきます」
「よろしい」
なんで私はマネなのに今ラケットを取りに走ってるんだ?
明らかおかしいよね
そうは思っても後ろにいる光が怖いからただ走る
なんて惨めなんだろう
…ぁ、桜乃ちゃんに言ってくるの忘れた
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「邪魔せんといてや光!」
「涙に話しかけんとってくださいな、先輩」
「好きやねんからしょうがないやん」
「俺も好きなんですから仕方ないですやん」
「うわセリフパクられた…!!」
「小学生みたいなコト言わんとって下さい」
「小学生ちゃうわ!!」
「そんなん知ってます」
「今日のお前イラつく!」
「誉め言葉、ありがとうございます」
「誉め言葉ちゃうわ!」
「…あぁー、今日はええ天気やなぁ」
「空は曇っとるし、話聞けや!!」
「なんか耳遠なったんか全く聞こえませんわ」
「耳塞いどるからやろ!!」
「…ワイ、財前があんな幼稚園児みたいな喧嘩すんの初めて知ったわ」
「安心しぃ、俺も初めて知ったから」