Lei lo vuole!
□8章目
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「…なぁ」
先輩と宿舎に帰っていると先輩が急に口を開いた
こちらを見る先輩の目はスゴく真剣で、少しビックリしてしまう
「なんですか?」
「お前は一体俺らに何を隠してんねん」
「ぇ…」
「楽しそうに笑っとるわりには絶対本心は見せへん。お前は簡単に人の心に入り込んでいくのに自分は絶対入り込まさへん」
「そっ、そんなつもりは……」
「気に入った奴とか信じとる奴に対してはお前タメ使っとるん自分で気づいてないん?…氷帝を心の底から信頼しとるからタメを使う。ちゃうんか?」
「氷帝の皆は!
「信じとる、でも俺らのコトは信じとらん」ッ!」
「否定できひんやろ?四天王寺の奴らはお前をめっちゃ信じて依存しとる。お前はどうや?信じるとか以前に俺らに一線引いとる」
「……」
先輩の一言一言が胸に突き刺さる
痛い
痛すぎるよ
隠してる?
本心を見せない?
信じてない?
氷帝の皆は信じてる?
私から一線引いてた?
そりゃ氷帝の皆は信じてる
四天王寺の皆共仲良くなろうって頑張ってた
無意識に一線引いてた?
そんな無意識最低じゃないか
隠しごと?
私は四天王寺の皆になにか隠しごとなんてしてるの?
…よく考えたら私は四天王寺の皆に何も言ってない
隠しごと以前に私たちはお互いを知らなさすぎるんだ
"あれ"を言うことで少しでもお互いを知れるなら――
少しでも信じるコトができるなら――
「…話します」
「は?」
「"あれ"を隠しごとっていうかなんて分かりません。…けどそれで少しでも私が信じれるようになるんなら話します。話させてください」
「…いいねんな?」
「もちろんです」
「…じゃあ皆ん所行こ」
「はい!」
私は先輩が持ってきてくれたジャージを強く握りしめる
それを見たのか先輩は、私の頭に先輩の大きな手を乗せた
「…責めたいわけやないんや、ホンマにただ単純にお前のコトを知りたいだけなんや」
「はいッ…!」
先輩の優しさ
今ならホントに分かるよ