Lei lo vuole!

□7章目
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「なぁ、涙」

「?どうしたんですか?」




四天王寺にドリンクを配り終わり、回収したタオルを洗濯してたら急に赤也が駆け寄ってきた

…今練習中じゃないのかな?

てか顔がなんとなく暗い




「涙ってさ、四天王寺の財前って奴と付き合ってんの?」

「光くん?」

「だってさ、あんな仲良さげだし、おそろのピアスも付けてんじゃん」

「ぁ…」




そういえばピアス交換したんだっけ…

てか端から見れば付き合ってるみたいに見えるのかなぁ?

…そういや初めて白石先輩たちに会った時も言われたな

ちょっと気をつけないとな


私が否定しようと、考えるために俯いていた顔を上げ、赤也くんの顔を見る

…赤也くんの目、充血してる……?

瞳以外がほんのり赤くなってる…!!




「あっ、赤也くん!!目が充血してます…!!!」

「!ぁ、悪ぃ……」

「なんで赤也くんが謝るんですか?!日焼けしちゃいましたかね…!?」

「目が日焼けなんてすんの?」

「当たり前です!ちょっとそこのベンチに座ってください、目薬取ってきますから!」

「ちょ…」




私は近くにあったベンチに赤也くんを無理矢理座らせ、マネ室にあったハズの目薬を取りに行った




急いで戻れば、おとなしくベンチで待っててくれた赤也くん

良かった!




「赤也くん!」

「ぁ…、わざわざありがとな」

「いいですよ!じゃあ目薬注しますから上向いて下さい」

「!うわっ、」




上に向かせるため、私が赤也くんの頬に手を添えると急に紅くなりだした赤也くんの顔

顔まで日焼けしちゃったかな?!




「日焼け止めも持ってきましょうか?」

「いや意味が分かんねー。ってか目薬ぐらい自分で…!//」

「ほら上向いてくださーい」




反論しようとする赤也くんをスルーして、手に力を込める

すると諦めたのか、渋々そうだけど上を向いてくれたので、目薬は簡単に注せた




「じゃあちょっとの間目を開けないでくださいね?」

「おー。…んで結論はどうなの?やっぱ付き合ってんの?」

「…赤也くん、私の本名知ってますか?」

「は?公暁涙だろ?」

「私の本名、財前涙っていうんですよ」

「財前………?………はぁぁあ??!!」

「光くんと私は双子です」

「…………はぁぁぁぁあ???!!!」




赤也くんはベンチから落ちそうになっていた

…そんなに驚かれちゃうの?

美形の光くんと私なんかが双子ってことがそんなに信じられないかコノヤロー

…自分で言ってて悲しくなってきた




「じゃあ一緒に住んだりとか…」

「?はい、一緒に住んでます」

「マジかよ……」




いつのまにか目を開けていた赤也くんが私を驚愕の目を向けてくる

似てないのは自覚してるんだからそんなコト言わないでほしい




「じゃあ彼氏じゃないんだな?」

「私、近親相姦とかイヤです」

「よかったぁ…!」

「ぇ?」

「いやなんでもねー!じゃあそろそろ練習いくわ!」

「あっ、はい…」




一体なんだったんだ?






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