Lei lo vuole!

□4章目
1ページ/2ページ





「涙ちゃんっ!」

「どうしたんですか?」




私が部屋に向かっていると、桜乃ちゃんが話しかけてきた

話を聞いてみると、練習は明日かららしいが、私たちは今日から食事を作らないといけないらしい

…まぁ当たり前か




「分かりました!じゃあ食堂行きましょっか!」

「うん!」




私たちは今日の献立の話をしながら食堂に向かった

すると急に桜乃ちゃんが思い出したように手を打ち、私の方を向いた




「そういえば!涙ちゃんって彼氏とかいるの?」

「彼氏っ、ですか…?」

「うん!涙ちゃん可愛いからモテそうだなぁって…」




…何を言うのこの子は

キミの方が可愛いに決まってるじゃないか




「いやいや私なんかより桜乃ちゃんの方が可愛いですよ」

「あははっ、ありがとう!でもそんなのあり得ないよ!」




あぁ可愛いなぁ

なんていうか見てたら癒されるよね




「それで、どうなの?」

「…彼氏いない歴14年を今も更新中ですよ」

「えぇ!意外だなぁ…」

「そうですか?」

「うん、とっても!」

「ふむ…」




私ってそんなに軽そう?




「ぁ、食堂着いたよ!」

「デカいですね…」

「スゴいなぁ」




ガチで広い

下手したら学校の教室より広いよ?これ

私は近くにあった冷蔵庫を開けてみる

…また言葉を失った私はおかしくない

見渡すぐらい大きな冷蔵庫の中には、いろんな種類の食べ物が入ってる

野菜にお肉に魚、その他
ホントにたくさんある




「…スゴいね」

「バカだあの人」




あの人とは、言わなくても察してほしい




「…まぁ作りましょうか」

「うん!」




ここに来るまでの会話の中で決まったハンバーグとサラダ、あと時間があればゼリーを作り出す

ちなみに私はなぜかハンバーグを担当するコトになっていた

…私は正直料理の方は微妙なんだけど大丈夫かな

そんな心配もあったけど、私はガンバって、無事完成した

それまでに桜乃ちゃんの方が早く終わったから手伝ってくれたおかげだと思うけどね

時間もあったからゼリーも作れた

いまそのゼリーくんは冷蔵庫の中で待機中だ


私たちがハンバーグとかを盛りつけていると、誰かが食堂に入ってきたみたい

そちらを覗けば、そこには姫華ちゃんとテニス部メンバーがいた

…そういや姫華ちゃんの存在忘れてたや




「――なのよぉ!」

「へ、へぇ…そうなんスか」




あのジャージは立海、かな?

黒髪で少し天パがかった髪の男子の腕に腕を絡ませている


…私たちがご飯を作ってるときに一体何してんだ

私の中でフツフツと怒りが沸き上がってくる


私は桜乃ちゃんに謝罪を入れ、姫華ちゃんたちの方へ向かう




「姫華ちゃん、」

「「!」」

「涙さん…」




私の登場に、姫華ちゃんと立海のメンバーは驚いてるみたい

たしか部長の幸村くんは私の名前を確かめるように呟いている




「!なに?私に何か用でもあるの?」

「今マネージャーは何をする時間か知ってます?」

「は?」

「正解は夕食をつくる時間です。…男誘惑するのは別にいいですけど、時と場合を考えてくれません?」

「な"っ…」

「桜乃ちゃーん、立海来ましたー」

『はーい!』

「…まぁ来ても何もしてくださらないと思いますんでいいですけど」

「!」




キッチンに戻っていくすれ違いざまに耳元で囁く


悪女みたい?

そんなの知らない

私は言いたいことを言っただけ

これが私の性格





次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ