Lei lo vuole!

□9章目
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「入んで?」




ガラッ




白石先輩に連れられ、着いたのは私たちの教室とは別館にある3年A組の教室だった

白石先輩が扉を開けてくれので、私は教室に入る

すると中には帽子を被った男の人が教卓で気持ちよさそうに寝てた


…この人がオサムちゃん?かな…




「なに寝とんねん!放課後涙ちゃん連れてくるって言っとったやろ!?」

「は………?………おぉ、白石やないか」

「早よ起き、涙ちゃん来とんねん!!」

「ぁ……?もうそんな時間かぃな…。……アンタが涙ちゃん?」

「はいっ!」

「…えらい可愛え子やな、ホンマに財前の妹か?」

「それよう分かるわ!!…やなく!早よ本題言うてくれへん?」

「あぁ、せやせや…。俺は渡邊オサム、皆からはオサムちゃんて呼ばれてんで!よろしゅーな!」

「ぁよろしくお願いします」

「突然やねんけど涙ちゃん、マネージャーやってくれへん?」

「無理です」

「即答!?」

「なっ、何で…?」

「だって朔埜ちゃんがやめなさいって…」

「城ヶ崎か。変な事言いおって……」

「でも何で私なんですか?私なんかより働く女の子なんていっぱいいますよ」

「財前が心開いとるみたいやし、涙ちゃんテニスできるやろ?それも超上手いらしいやん」

「そうなん?!」

「いや上手くなんて…!!」




どっからせんなガセネタが…?!




「榊先生が前言ってたで!」

「アイツか!!!」




あの人は勝手に何言ってるんだ!?




「せやからコーチもしてもらったらええかなて!」

「それは自分がダルいからやろ!」

「ぁ、バレてもうた?…でも涙ちゃんにマネやって欲しいんわホンマやで?涙ちゃんて面倒見よさそうやし、選手らの事真剣に考えてくれそうやん!…涙ちゃんの言うとおり女子はめっちゃおんで?でもそのほとんどが自分の私欲のためになりたがっとるだけや」

「……」




オサム先生の言葉に、白石先輩は押し黙ってる

白石先輩たち美形だからな…




「どない…?」




気が付いたら白石先輩まで私に詰め寄っていた


…え?そんなになの?




「…せやったら合宿中だけでもあかん?」

「合宿?」

「なんやの、それ…?」

「関東であんねん。期間は約1週間、元々不動峰って中学が行く予定やってんけど、急に出られへんようなったから穴埋めやて。費用とか全部出したるから来てほしいんやと。今日案内届いたから後で話そうとしとってん」

「いつなん?」

「明日」

「はぁぁあ?!えらい急やな…」

「おん。そんで合宿にはやっぱりマネージャーおらなキツいやろ?…だから涙ちゃん、合宿の間だけでもあかん…?」




…ここまで言われて断れる人がいるなら会ってみたい




「……いいですよ、私やります。マネージャー自体は前の学校で慣れてるんで心配はいりません。後で選手各自のデータをお願いしますね?」

「涙ちゃん…!!!ホンマにありがとうな!!!」

「気にしないでください!やっぱり私もテニスが好きなので」

「ホンマ嬉しいわ!!…ほな皆ん所報告行こか!」

「あっ、はい!」




スキップでテニスコートへ向かうオサム先生はやっぱり若いと思います





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