「お前なんかに言われる筋合いなんかないわ」
「うっさい!!」
私は2人が言い争っている光景を水筒のお茶をすすりながら見る
あぁー、若いっていいなぁ…
…いや私も同い年だけど、なんか青春らしいくない?
そんなババ臭い事を考えていると、後ろから肩をつつかれ、振り向く
するとそこには困ったような顔をした修哉くんがいた
「ごめんな、アイツらいつもあんなんやねん」
「いや楽しくていいと思いますよ」
「はは、おおきに!」
そう笑って言うと、修哉くんは言い争っている2人の間に入り、宥めている
さすが修哉くん…
「…てかさっきから思ってたんやけど財前、今日は買い弁とちゃうねんな」
「愛妻弁当やからな」
「「は?!」」
「え、財前、ほほほほホンマ??!!」
「ほが多すぎやろ」
涼しい顔してなに言ってるのこの人は!?
私は、頭を抱えながら何故か床を転げ回ってる修哉くんの肩をたたく
「?なんや、涙?」
「あれ作ったの私ですよ、修哉くん」
そう修哉くんに言うと、修哉くんは余計に目を見開いた
「はぁ??!!ほな涙は財前の彼女なん?!双子やないんか!?嘘やったんか!?…もう訳分からん!!!!」
「……」
…誤解を解こうとしたのに、余計に誤解を生んじゃったみたいです
光くんと朔埜ちゃんは明らかに呆れてる
私の説明の仕方が悪かったのかな?
「いや安心し。涙の今の説明で充分通じるから」
「ぁ、声に出てました?」
「おん。…もうコイツ放っといて行こや、次移動教室やで」
「たまにはええ事言うやん財前!ほな行こか!」
「ちょっ!!」
朔埜ちゃんに右腕、光くんに左腕を掴まれ、そのまま連行されるような形で歩かされてる
「修哉くん待たないとダメですよ!!」
「大丈夫や、アイツはすぐ追いかけてくるから」
「いやいやいやっ…!!」
分かります
(なんで放っといくねん、酷いやないか!!)
((ぁ、ホントだ))