Lei lo vuole!

□7章目
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「そういえば涙は何の部活入るん?」

「え?部活、ですか?」




あの質問責めだった1時限目も無事に終わり、気が付いたら昼ご飯の時間だった

今私は朔埜ちゃんと光くんと修哉くんと一緒にお昼ご飯を食べてる




「おん!四天宝寺じゃ原則入らなあかんねんで!」

「へぇ…」

「え?でもウチ入ってないで?」

「お前が入りたない言うて暴れたんやろ」

「あれ?そうやっけ?」

「…。それでどうなん、何入るん?!」

「えーと……」

「体育ん時分かったけど、涙運動神経良すぎやろ!!」

「良くないですってば!」




3時限目に実は体育があった

内容は男女混合バレー

最初だから頑張ってみたら、皆に超驚かれたっけ




「いつも男子に負けとったのに、涙のおかげで今日初めて勝てたわ!!」

「運動神経も良いし、今日1日で分かるぐらい秀才………。…俺こんなに完璧な子初めて見たわ!」

「そんなことないですよ!」

「ぜひバスケ部入ってや!!」

「いや涙はウチと同じ帰宅部や!そんで放課後一緒に買い物とか行くねん!!ウチ1回でもええから自分の選んだ服、可愛い子に着せてみたかってん!!」

「最後めちゃくちゃ私欲やないか」




目を輝かせて話す朔埜ちゃんに、光くんが買ってきたリンゴジュースを飲みながらツッコむ

…なんかリンゴジュースって可愛いな




「私、まだ悩んでるんですよね…」

「なら男テニのマネなりや。ちょうどおらんから困っとってん」

「男テニ…?」




男テニって光くんたちの部活だよね?


少し悩んでいると、急に朔埜ちゃんが叫びだした




「アカぁぁぁぁあン!!!!」

「「(ビクッ」」

「なんでウチの可愛い可愛い涙を何で薄汚い狼がたくさんおる所に行かさなあかんねん!!?ウチは絶対反対や!!!」

「薄汚い狼てなんやねん、コラ」

「そのまんまの意味や!!こんな可愛い涙を襲わんわけないやろお前らが!!」

「俺ら一体何キャラやねん」

「女大好き集団とちゃうん?」

「1回三途の川渡ってこいや」




…会話が怖い

光くんの瞳孔が全開に開いてます!

てか朔埜ちゃん、そんなに男テニ嫌いなの?





「お前なんかに言われる筋合いなんかないわ」

「うっさい!!」




私は2人が言い争っている光景を水筒のお茶をすすりながら見る


あぁー、若いっていいなぁ…

…いや私も同い年だけど、なんか青春らしいくない?


そんなババ臭い事を考えていると、後ろから肩をつつかれ、振り向く

するとそこには困ったような顔をした修哉くんがいた




「ごめんな、アイツらいつもあんなんやねん」

「いや楽しくていいと思いますよ」

「はは、おおきに!」




そう笑って言うと、修哉くんは言い争っている2人の間に入り、宥めている


さすが修哉くん…




「…てかさっきから思ってたんやけど財前、今日は買い弁とちゃうねんな」

「愛妻弁当やからな」

「「は?!」」

「え、財前、ほほほほホンマ??!!」

「ほが多すぎやろ」




涼しい顔してなに言ってるのこの人は!?


私は、頭を抱えながら何故か床を転げ回ってる修哉くんの肩をたたく




「?なんや、涙?」

「あれ作ったの私ですよ、修哉くん」




そう修哉くんに言うと、修哉くんは余計に目を見開いた




「はぁ??!!ほな涙は財前の彼女なん?!双子やないんか!?嘘やったんか!?…もう訳分からん!!!!」

「……」




…誤解を解こうとしたのに、余計に誤解を生んじゃったみたいです

光くんと朔埜ちゃんは明らかに呆れてる

私の説明の仕方が悪かったのかな?




「いや安心し。涙の今の説明で充分通じるから」

「ぁ、声に出てました?」

「おん。…もうコイツ放っといて行こや、次移動教室やで」

「たまにはええ事言うやん財前!ほな行こか!」

「ちょっ!!」




朔埜ちゃんに右腕、光くんに左腕を掴まれ、そのまま連行されるような形で歩かされてる




「修哉くん待たないとダメですよ!!」

「大丈夫や、アイツはすぐ追いかけてくるから」

「いやいやいやっ…!!」







分かります

(なんで放っといくねん、酷いやないか!!)
((ぁ、ホントだ))





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