ローダンセを貴方に

□拾肆幕
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「あ、れ………わたし、」

「ッ瑞希!!!」

「もう起きてもうたん?」

「君は本当にどういう身体をしているんだ」





目が覚めると、まず白い羽織と懐かしい薫りで起きた

私を呼ぶ声

頭に霞がかかってるみたいにボーっとする

首が動く範囲で周りを見渡せば、また懐かしい顔がたくさん

上を見上げればギン

あぁ、私はギンに抱きかかえられてるのか

砕蜂と夜一さんもいる

砕蜂はあんなに綺麗だった黒い髪を切ってる

なんてもったいない

あの2人が組んでるところを見るのはすごく懐かしい気がした

浮竹隊長と京楽隊長のペアもいた

砕蜂と夜一と同じでいつも一緒にいるよな

まぁそれを京楽隊長に言ったらどうせ女の子の方がいいって言うんだろうけど

総隊長までいらっしゃる

また怒られるんだろう

もう私だってことは情報いってるだろうし

あの倒れてるのは一護?

血まみれだ

あと恋次と白哉も血まみれ

それを抱きかかえるルキア


ここでもう一度上を見上げた

あれ?今気づいたんだけど、ギンの首に刀が当てられてる

そういえば砕蜂と夜一さんは誰を拘束してた?

たしか、


ここで意識が急速に浮上

私は無理矢理ギンの腕を振り払って、逃げ出した

地面に足が着こうとした瞬間、なぜか力が入らなくて地面に座り込んでしまう

それから立とうと何度も力を入れようとするけど、まるで私の足じゃないみたいに力が入らない

でも腕には力が入るから神然丸に手をかけた





「あーあ、逃げられてもうた」

「ギン、私になにしたの?」

「ちょっと逃げへんように薬打っただーけ。まぁ上半身のほうは切れてきてるみたいやけど」


「瑞希、無事か!!?」

「うん、ちょっと足に力が入らないけど大丈夫!」

「よかった…!」

「…佐藤瑞希じゃな?」

「そうです」

「久しいのう。お主については後ほどゆっくり話を聞かせてもらう」

「承知しております。…ねえ一護、恋次、その傷はどうしたの?白哉はどうしたの?」

「ッ、」
「瑞希姉ちゃん、」
「それは…」

「僕だよ、瑞希」

「……副隊長、」

「ついでにもう少しタネ明かしをしておこう。君は時を超えた、それは…僕がさせたことだ」

「、は?」

「君をその後の成功する可能性が低すぎた惨劇に巻き込みたくなどなかったし、邪魔されるのも嫌だったんでね。数日、数時間でも良かったんだが、どうせならこの"時"のスペシャルゲストになってもらおうと思ったんだ」

「……じゃあ私はお前のせいで、勝手な理由のせいでこの時間に、?」

「そうだ」


「!!瑞希を抑えるんじゃ!!!」

「え?」


「卍解、天地万物神然丸」

「ほう、卍解か」


「あれが瑞希の卍解……」

「遅かったか………!!」

「ど、どういうことだよ、夜一さん!!?」

「阿奴のなかで、"仲間"を傷付けられた時、我を失う。視界の中におる者は全て敵。あぁなってしまっては止められるのは…、



































『ほら、そんな怒っちゃせっかく可愛い顔が台無しッスよー』





































『アホ、なにキレとんねん。はよ帰って甘味屋行くで』
































……ッ今はおらん」

「じゃあどうすんだよ、俺たちも危ねーじゃねーか!!」


「お前のせいで、一護は、恋次は、白哉は、真子は、皆は、私は、」

「君の卍解は貴重だ、もう少し見ていてかったんだが、すまない……時間だ」

「!!離れろ、砕蜂!!!」





次の瞬間、光の壁に包まれた

目の前の藍染も

無意識に開放していた天地万物神然丸の引力操作の能力のおかげで浮いてるからそのまま光の壁を斬りつける

そうすれば簡単に弾かれて、後ろにまた、ある壁にぶつかってしまった


この光は知ってる、傷つけられないのも分かってる

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

空が割れていく、聞き慣れた音が後ろから聞こえる

ギンと東仙にも同じように光が降り注いだ


天地万物神然丸とは違う力で私は浮き上がった

と同時にほかの3人もう浮き上がる

背中が痛いなんて知らない、何度となく私は壁を斬りつけた

けど





「嫌だ嫌だ嫌だ!!!なんで私が………!」

「瑞希!!!!!」

「何故瑞希が……!?」

「動けよ、俺の身体!!!!ッくそ、瑞希姉ちゃん!!!!!」

「…あの光は"反膜"、大虚が同族を助ける時に使うものじゃ。あの光に包まれたが最後、光の内と外は干渉不可能な完全に隔絶された世界となる。
大虚と戦こうたことのある者なら皆知っとる、あの光が降った瞬間から藍染には最早触れることすら、佐藤瑞希を助けることすらできんとな」

「瑞希、瑞希!!!」

「瑞希姉様!!!!!」

「私は………!」


「ッ東仙、降りてこい東仙!!!解せぬ!!!
貴公な何故死神になった!!?亡き友の為ではないのか!!正義を貫く為ではないのか!?
貴公の正義は何処へ消えて失せた!!!!!!?」

「…言ったろう、狛村。私のこの眼に映るのは最も血に染まぬ道だけだ、正義は常に其処に在る
私の歩む道こそが正義だ」

「東仙っ…………!」

「……大虚とまで手を組んだのか。何の為だ」

「高みを求めて」

「地に堕ちたか、藍染」

「…傲りが過ぎるぞ、浮竹。最初から誰も天に立っていない。君も、僕も、神すらも
だがその耐え難い天の座の空白も終わる、これからは、私が天に立つ」





行きたくない

こんな奴の思い通りになんてなりたくない

こんな壁、あんな奴、





「さようなら、死神の諸君
そしてさようなら、旅禍の少年。人間にしては君は実に面白かった」


「くっ、そぉぉおぉぉおお!!!!!!!!!」





































(消えた)

















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