ローダンセを貴方に
□伍幕
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瀞霊廷に入れば、嫌でも感じる顔馴染みの霊圧
どうやら喜助がくれたこの面には私の霊圧を少し狂わせて誰か分からなくしてくれるらしい
ナイスジョブだ
霊圧を調べてみると一護たちも瀞霊廷に無事入れたみたいだし一安心
久しぶりに感じたギンの大きくなった霊圧にはヒヤヒヤさせられたけど、どうやら大丈夫だったみたいだし
けど霊圧の衝突をあちらこちらに感じる
あぁ無事でいてくれよ
「………今近くにいるのは一護と……、知らないのが2人か」
私は斬った奴らを脚で転がして気を失ったかを確かめる
…うん、してるな
援軍がまた来ないうちに一護と合流するか
私は瞬歩でその場を去った
ここは気高き一番隊隊舎
そこには地獄蝶によって緊急に集められた隊長が集まっていた
先ほど集められたばかりなのだが、また早々に集められたことに苛立ちを感じている者もいるようだ
「………総隊長、この度はどうなされたのですか?早く隊舎に戻り治してやらねばならない者もたくさんおります故なるべく早急にお済ませくださいませんか?」
「………旅禍についての情報がまた入った。最初にこの瀞霊廷に入った旅禍は300の隊士をたった1人で戦闘不能にした」
「「「「!」」」」
その言葉に、話を聞いていた隊長たちは少なからずとも反応を示した
目を見開く者、鼻で笑う者、肩を小さく揺らした者、楽しそうに笑う者
「これを見よ」
トンッ
杖で床を叩けば上から総隊長の背後にモニターのようなものが現れた
そして映像が流れ出す
『………ひび…………んまる…!!』
「「「!」」」
映ったのは狐の面をした死神
映像が悪く、言葉は途切れ途切れにしか拾えないが、映像とを合わせればどのような解号を唱えたこと、斬魂刀の形などは読み取れた
それを見た瞬間数人の隊長たちは目を見開いた
しかしそれとは正反対に首を傾げている者もいる
「……知っている者もおるじゃろう。この斬魂刀は瀞霊廷唯一解号で形状を変える"神然丸"じゃ」
「おかしいネ。その斬魂刀の持ち主はたしか…」
「そう、およそ百余年前に忽然と姿を消した。それに霊圧も少し違うものじゃ」
「でも斬魂刀は主が死んだからって違う奴にいくことはねー」
「そこじゃ。まずこの旅禍の正体が先決じゃ、見つけた場合は捕まえよ」
「「「「はっ/……」」」」
「では解散」
そして各々姿を消した
ある者は瞬歩で、ある者は足早に隊舎を出て行った
「(瑞希、なのかッ…………?!)」
その中で朽木白哉は珍しく表情を露わにし、自分の隊舎まで足早に駆けていく
しかし気付いただろうか?
彼がすれ違った藍染という男が妖しく微笑んでいた事を
(また物語が動き出した)