大空少女。

□19話目
1ページ/1ページ







「そういえばご飯はどうしてるの?」





次の日の朝、私はスク兄さんと食堂までの廊下を歩いてた

まだ熱が少しあって頭がクラクラするからスク兄さんがエスコートしてくれる

やっぱり紳士だ





「飯?」

「うん、ルッスーリアが料理作ってくれてたんでしょ?ご飯どうしてるんだろうって思って」

「…あぁ、それならヴァリアー本部にいるシェフを急遽呼んだぞぉ。腹が減ってるとボスさまの機嫌がクソ悪ぃからなあ」

「あー、たしかに」

「お前がうちの幹部だったら「諄いって!」…冗談だぁ」

「冗談に聞こえないよ」

「9割本気だったからな」

「それ冗談って言わないよね!?」

「1割でも冗談だったら冗談だ」

「なにそれ!」





角を曲がった瞬間スゴい臭いがした

いろんな香水を混ぜたみたいな臭い

思わず顔をしかめると、目の前にピンクのネグリジェを着た桃崎と眠たそうにしてるベル

桃崎の腕はベルの腕に絡められてる

なんだか苦しくなった





「あ、はよ、桃子」

「おはよう!」

「あらぁ、敵さまのボスのお姉さまじゃない」

「別に知っててくれなくても良かったんだけどな。てか知っててくれなかったほうが良かったよ」

「やっぱりそれが本性だったのねぇ!ほら見てよベルぅ!」

「いやお前に対してなら当たり前だろ」

「もう、照れちゃってぇ!」

「え?刺していいよな、スクアーロ?」

「ベルぅ、」

「……スク兄さん、私やっぱり帰るよ」

「はぁ??!お前まだ熱あるんだぞぉ!!?」

「早く帰らないとリボーンさん達に怒られちゃうもん」

「さっきまで普通だったじゃじゃねぇかぁ!!」

「気が変わったの!」

「は?桃子帰んのかよ?」

「…うん」

「(あらぁ……、)」

「……じゃあ帰るね、………ぁ…」

「桃子!!!!!?」

「ご、ごめん、ちょっとフラついただけだから……!」

「そんな状態で帰れるかぁ!!治るまでここにいろぉ!!!!」

「大丈夫だよ…!!」

「食事は後で持って行くから部屋に帰るぞぉ!!」

「うぎゃっ」





次の瞬間スク兄さんに俵担ぎされる

やばい、めっちゃ恥ずかしい





「ちょっ、一人で歩けるし余計に頭に血が昇る!!」

「ちょっとの我慢だぁ」

「重いんだから下ろしてって…!」

「重くねェ。つか前より軽くなってるぞ」

「え?!前って一体いつ?!私なんかした??!」





後ろからの視線がとっても痛い

































……――てことなんでスク兄さんが帰してくれません」

『まぁ無事でなによりだぞ』

「てか帰りたいんですけどXANXUS兄さんが怖くて帰れません」

『…とりあえず死ぬなよ』

「酷くないですか?!」





あれから、さっきの部屋に連行された私はとりあえずリボーンさんにケータイで報告する

熱出た理由を話せば鼻で笑われた

たしかに役職的に大失態ですね、すみません





「てかリボーンさん、聞いてください!」

『なんだ?』

「私病気みたいなんです!!」

『知ってるからな?………大丈夫か?』

「そういう意味じゃないですって!てかその間なんですか!?最後の^大丈夫^は身体は大丈夫って意味ですよね!?」

『分かったから、じゃあどういう意味なんだ?』

「あのですね、ベル、分かりますか?」

「?ベルフェゴールだろ?」

「…なんかベルといたら心臓が痛いんです」

「……は?」

「話したりするだけで身体が熱くなるし、桃崎と話してたら心臓がキリキリするしとにかくおかしいんです!!…それもベルだけだし私なにかの病気なんでしょうか?!」

『……………はぁ、』

「ため息?!」

『あぁ、病気だ。それももう末期だ。死にはしねーが、放っとくと余計に酷くなる一方だ』

「なななな治す方法はないんですか……?!」

『テメーで見つけるんだな』

「ちょ………!」




プーッ プーッ プーッ




「………酷いや。……メール?」





------

From;リボーンさん
Sub;
本文;
言い忘れてたが、それを他言してみろ、死ぬぞ


 

------




「なんで??!」




























とりあえず痛い

((こればっかりは避けられねーか……))
(何考えごとしてるんだ、リボーン?)
(うるせー)
(えぇぇぇええ)







[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ