大空少女。

□11話目
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ベルside_



「ん"〜…」



桃子が帰った後、自室に帰った俺はベッドに思いっきりダイブした

そのまま大の字になって寝ころんで、天井見上げながら考え事


何分たったんだろ




「…やっぱ分かんねー」



「何が分からないんだい?」



「!」




いきなりの声に、ベッドから飛び上がった俺は声のした窓の方に数本のナイフを思い切り投げた

でもそれはただ壁にカーテンを縫い付けただけで、声の主には当たらなかったみたいだ


あぁ、あのカーテンけっこーお気に入りだったんだけどな

…待てよ?

あの声たしか…




「はぁ…、君は仲間の声も分からないのかい?」

「マーモン!」




縫い付けられたハズのカーテンと壁の隙間から声の主が出てきた


…いやいきなり声かかったら攻撃しちまうだろ

てか普通にどっから入ったわけ?




「そんなに悩んで珍しいね。いつもの君だったら僕が部屋に入った瞬間気づくのに」

「あ?うっせーっつの!」




俺はまた大の字に寝ころんだ

マーモンは俺の頭の近くに着地する




「つーか何でここにいんの?」

「桃子が帰った後、君明らかにおかしかったから様子を見に来たんだ」

「…あっそ」

「で、どうしたんだい?桃子が君に何かした?」

「ちげーよ。…それがさぁ王子、桃子に見覚えあるわけ」




そう、王子はずっとこのコトについて悩んでるわけ

自分でもぶったまげ!




「桃子にかい?」

「おぉ」

「そりゃ当たり前だよ。なんたって桃子はブロディーウォッチだからね、見ててもおかしくないじゃないか」

「…ちげーんだよ。王子が見たコトあんのは"桃子"の方であって"ブロディーウォッチ"じゃねーの」

「じゃあ心当たりはあるの?」

「ん〜…、思い出せないんだよな」

「…はぁ」




そんなに見るからに呆れんなよ!

仕方ねーだろ、昔なんだから!


……昔?

今何で俺"昔"って…




「ベル?」

「!あっあぁ、ごめん。」

「気のせいじゃないのかい?他人の空似とか」

「…なんか会った気がすんだよな」


「じゃあ任務か何かじゃないのかい?」

「それはないって。だって王子任務だったらその場にいた奴全員消すし」

「たしかにね」




あ納得してくれた感じ?




「桃子とはもっと昔に会った気がすんだよ」

「ふぅん。まぁその内思い出すんじゃないの?」

「まっ、そだな!」







Chi sei tu?
誰ですか?
(お願いだから思い出して!)
(忘れかけた夢が叫んだ気がした)





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