大空少女。

□4話目
1ページ/2ページ







「ん?」




ゲーセンはすごく楽しめた

シューティングゲームはすごく簡単だったけど、UFOキャッチャーが難しくて意地になって何回もしちゃった

おかげで取れた大きいクマのぬいぐるみは、ハルちゃんにプレゼント

家に飾ってくれるらしい


ソフトクリームを食べながら、ふと喫茶店のテラスに目を向ければ、京子ちゃんといい雰囲気のツナ

ツナは見たこともないようないい笑顔

やっぱり惚れてるんだなあ


そんな呑気なことを考えている私は今とっても幸せ

世界がいつも笑顔に溢れてたら私みたいなのが生まれなかったのかな




ドゴオォォッ




「!?」





いきなり近くの建物が爆発した

かなり大きい

私は急いでそこへ走る

すると煙の中から少年が飛んできたのが見えた

その少年はどうやらツナの上に落ちたらしい




「大丈、ぶ…?」




私はツナの上に落ちてきた少年に手を出すと俯いていた少年の顔が見えた

私は言葉を失う

額には青い炎、手には特徴ある武器

そんなの1人しか思いつかない





「バ、ジル……?」

「桃子殿!?…ではやはりこのお方が…?」

「へ?」





門外顧問のバジル

父さんとの旅の途中に知り合った


見る限りバジルはボロボロだ

たぶん任務だろう

バジルが任務ってことはこの命令を出したのは、




「シメる…!!!」

「桃子殿?!」

「10代目!!!」
「ツナ!!」」





隼人と武がツナに駆け寄ってくるのが視界を掠めた

でも私は今そんなとこじゃない

私は隠している愛用の銃に手をかけながら煙の中を見つめる

リボーンさんも明らかに戦闘態勢をとってた




「う"お"ぉい!!」

「!」





煙が少しずつ晴れてきて姿が見えるようになってきた

声だけで分かる

兄さんの人脈で知り合った優しくて大好きな存在

キレイな銀髪をはためかせながら立っている姿はあの時とほとんど変わってない





「なんだぁ?邪魔するカスはたたっ斬るぞぉ!!」

「スクアーロ………」







次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ