D家の妹さん
□12章目
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早朝5時、一芸さきは学校指定のジャージに着替え、音を立てないようにして玄関から出た
「とりあえず任務かんりょー…」
今日は体育祭当日
さきは兄のデイダラにバレないようにしたいのだ
「(たぶん兄さんは私の学校の場所知らないから、今逃げ切れれば私は生存できる筈…!!)」
なにやら言い過ぎな気もするが、さきにとってはそれ程大事なのだ
「あのまま寝ててね、兄さん…!!」
2、3度家に向かって手を叩くと、さきは猛ダッシュで高校へ向かった
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さきが高校についた時、校門の前をたまたまカカシが通りかかった
カカシはさきを見つけた瞬間、片方しか見えていない方の目がこれでもかというばかりに見開かれた
さきはそんなカカシを不快に思いながらもカカシに詰め寄り、固まっているカカシの目の前で手を振る
その手によってようやく現実に帰ってこれたのか、ドアップにいるさきに、持っていた器具などを慌てて落としそうになる
「おはよう、さき。…さきがこんな時間に来るなんて今日は大砲でも降るんじゃない?もう…、今日体育祭なんだからやめなヨ」
「失礼すぎだろーが」
「コラ、口が悪いヨ。でもホントにどうしたの?熱でもあるの?今流行りのインフルエンザ?」
「まずお前の毒舌直しやがれ」
「治らないんだ、仕方ないヨ」
「それ言ったら私も」
「…はぁ、まぁいいや。せっかく早く来たんだから手伝ってヨ」
「え、イヤでs「帰りに一楽のラーメン奢るからさ」喜んで!」
「(ホント単純だな…)」
一楽の名前を出しただけで手伝いをする気になったさきに、カカシは本気でさきの将来を心配した