D家の妹さん
□2章目
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ガラガラッ
「ちゃーっす」
「ちゃーっす…じゃないでしょ?!」
こちらは鳴門高校の2年C組
いま扉を開けたのはさきで、手はふさがっており、足で扉を開けたようだ
それをさも当然の様にするもので、さすがの担任のはたけ カカシもツッこんだ
クラスメートはといえば、
突然扉が開いて驚いている者もいれば、それをいつも通りだなと流し呑気にあいさつをしている者もいた
(中には目をハートにし、顔を真っ赤にしていた女子もいるが、)
「いま何時だと思ってるの、一芸さん?」
「先生、時計の針も読めなくなってしまったのですか。お可哀想に…」
「違うだろ。今は4時限目終了の5分前。
それに可哀想そうとか言ってる割には顔が笑ってるぞ」
「気のせいです」
「はぁ…、」
「幸せ逃げますよ?」
「ならそれはきっとさきのせいだ。てかなんなのそれ?」
カカシはさきの手、正確には抱えている袋を指差す
「いちごオーレです。先生もいります?」
「あ、もらうよ。…じゃなくてだな!!なんなのその量は!!」
そう、さきが抱えていた袋にはいちごオーレが数えきれない程入っていたのだ
「いやぁ…、コイツのせいで遅れたんですよね」
「言い訳はもうちょいマシなの考えなさい。この前はたしか、
『ライオンとお婆さんが闘ってて観戦してたら遅れました』
だっけ?」
「この前のはウソですけど、「今もろ認めたよね?!」今回のはマジですってば」
「じゃあ何なのさ」
「それがですねー…、」