連れ出しませう?

□27話目
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「なんで俺たちを連れ戻したんだ!!」

「あのまま戦っていれば、わたしたちは…………!」


「黙れ」

「「「「、っ!」」」」





光と共に現れたカオスのメンバーとロディーとレーゼ

黒と銀で統一されているのを見ると、どうやらジェネシスのグランドのようだ

カオスのメンバーは口々に文句を言うが、ロディーの少し苛ついたような声に一瞬にして押し黙った





「…私は他のメンバーに放送をいれてくる。お前はコイツらに説明でもしておけ」

「え、俺が?」

「ただし無駄なことは言うなよ」

「スルーなのね。…りょーかい、放送室までごゆっくりどうぞ」

「できるだけ早く帰ってくる」

「いってらっしゃ〜い」





ロディーの姿が見えなくなった瞬間、レーゼを取り囲むようにしてまた口々に文句を言い始める

最初こそ俯いていたレーゼだったが、突然顔を上げたと思えば、とてもいい笑顔で言い放った





「お前らさぁ……いい加減うっとうしいんだけど。グチグチグチグチ…、ロディーに頼んでお前らのジェネシステスト棄権にさせてもいいんだよ?お前らいなくてもロディーが練習見れば最強のジェネシスできるよ、絶対」

「ひいっ………!」

「ジェネシステスト、だと……?!」

「ジェネシスはガイアじゃねェのか??!」

「『それはお前等がマスターランクだからと威張って全く練習をしていなかったから練習させようと思ってついた嘘だって言っとけ』だってさ」

「「「「はぁぁああ!!!!??」」」」

「今までロディーがしてきた挑発みたいなのはもっと強くしたかったから。現に誰かさんは挑発を真に受けて、練習やる気になったみたいだし」

「「……」」

「でも何故そこまで……?」

「……ロディーは『ジェネシスに入れるため』って言ってたけど、本当は皆に居なくなってほしくなかったからだと、俺は思うよ」

「!!じゃああの時のは…!」

「もちろん強くしたかったからに決まってるじゃん」

「…俺ついカッときて殴っちまった……!謝らねぇと…!!!」

「ではわたしたちの追放をやめにしてくれたのも…?」

「もちろんロディー。関係ない、とか言ってたけどガゼルたちが雷門と試合するって聞いた瞬間父さんの部屋に行ってあのロディーが頭下げて頼みこんだんだから」

「あのロディーがそこまでしてくれたのは嬉しいんだけどそんなに私たち負けると思ったの?!」

「それは分かんない。…まぁ結論!!ロディーはちゃんとみんなを考えてるってこと!はい、以上!!」

「「「「……」」」」





レーゼの言葉に、誰も口を開かなかった

倒そうとまで考えた愛おしい相手は、自分のことをきちんと考えていてくれた
そればかりか、自分たちのために嫌役までかってでてくれた

そう考えれば考えるほどに罪悪感が身体を支配し、結果静寂が辺りを包むことになったわけだ

しかしレーゼだけはその光景を楽しそうに見ている





「………あ、おかえり!」

「あぁ。いま放送をいれてきたからもうじき集まるだろう」


「「っロディー!!!!」」


「!!うわっ、」





次の瞬間、バーンとガゼルはロディーに抱き付いていた

バーンならまだしも、ガゼルまで抱き付いている姿を見て一同は目を丸くしている





「ホントに悪かった………!痛かったよな、すんげェ痛かったよな?大嫌いなんて思ってないからな?大嫌いなんて嘘だからな?だから……、俺を嫌わないでくれ…………っ!!」

「疑ったりなんてしてすまなかった。ロディーがそんなことする筈がなかった。追放をなしにしてくれてありがとう」

「……とりあえずむさ苦しいから離れろ。てかバーンは私のユニフォームで鼻水を拭くな」

「ガゼル様ズルいです!」

「バーン離れやがれ!!!!」

「私も抱きつきたい!!」

「俺も〜!」

「〜っ離れやがれ!!!!レーゼもどさくさに紛れて抱き付くな!!!!」


































とりあえず抱擁

(え、ロディーに抱きつけるの!?俺も、)
(黙れ)
(なんで俺だけ??!)






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