連れ出しませう?

□24話目
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沖縄での雷門とイプシロン改の試合観戦が終わった

途中吹雪が壊れて、入れ替わるようにして豪炎寺が帰ってきた

まぁ正確には帰してやったんだがな

今回の迎え人はガゼルで、イプシロンの皆をまたあの暗い部屋に送った

その時ガゼルが宣戦布告のようなものをしていって、私への当てつけか?なんて考えたりもした


あ、言い忘れていたがイプシロンの追放はもちろんなし

ジェネシステストもあるからな





「ロディー!!!!!」

「……なんだバーン」

「なんだじゃねェ!!」





父さんへの報告を終え自室に帰る途中自主練をしていたレーゼと逢い、さき程の試合を詳しく説明してやる

その途中、後ろから大声で名前を呼ばれた

声のする方を向けばこちらに走ってきているバーンの姿

そして荒々しく私の両肩を掴み、前後に勢いよく揺さぶりながら叫んだ





「っなんで豪炎寺を雷門に返したんだ!!」

「戦力にならないから」

「もしガゼルたちが負けたら…!!!」

「その時はガゼルたちが弱かっただけのコト。あんな弱小に負ける奴ら、ここにはいらない」

「ッロディー、テメェ!!!!」

「ちょ、バーン!!」





バーンは私の胸倉を掴んだ

その手が震えていたのは怒りからなのか、はたまたただの痙攣か





「ジェネシスが決まったらもう俺たちはお払い箱か?!もしガゼルが、っ追放されたらどうすんだ!!!?」

「私には関係ないことだ」






次の瞬間鋭い痛みを頬に感じた

目の前には肩で息をするバーン

あぁ、殴られたのか

口の中が鉄の味が支配する

バーンを殴ろうと構えたレーゼを目で制せば、悔しそうにレーゼは一歩下がった





「あぁ、そうだよな!!お前は俺たちが嫌いだもんな!!?俺もお前なんか、っ大嫌いだ!!!!」

「ありがとう、嬉しいよ」

「!テメェ……!!!」

「これ以上ロディーに手を出すんなら俺が許さないよ」

「っ、」





私の言葉にまた殴ろうとしてきたバーン

しかしその間にレーゼが割り込んできた

あぁ、さっき止めたじゃないか

レーゼが睨めば、バーンは一瞬怯んだように見えた

そして下唇を噛みながら来た方へと帰って行った


あぁ単純だ





「大丈夫ロディー??!」

「…手を出すなと言った筈だが、」

「ごめん、やっぱムリだった」

「おい。」

「でも何であんなコト言ったの?あんなコト言ったらバーンがキレるコトなんて……」

「そして私のコトを嫌い、私をジェネシスの座から落とそうと本気でやってくるだろうな」

「まさかそのタメに?!」

「私は不利益なコトはしない主義なんでな、私が考えもなしにあんなコトを言うわけがないだろう」

「…そうだけど、」

「これでアイツらも強くなるだろ」

「……でも何で言わなかったの?もう追放なんて制度ないのに、」

「…何のことだ?」

「俺知ってるよ?ロディーが頭下げてもう追放をなくしてもらったこと。まぁ表上はジェネシステストのためってなってるけど」

「……」

「ロディーは自分が嫌われてまでバーン達を強くしたいの?」

「…仕方ないだろう?強くなければ、力がなければこの学園にいられないのだから。アイツらはまだ弱い、だから強くしてやらないとダメなんだよ」

「……うん」

「…水あるか?」

「?うんあるよ」

「くれ」

「え、あぁっ!」





レーゼが手に持っていたボトルを取って中身を口に含む

あ、水じゃなくてスポーツドリンクじゃないか

さき程の傷の消毒にもなりゃしない

ヒリヒリとした痛みが不愉快だ





「礼をいう」

「あっ、え………!」

「?なんだ?」

「だだって今間接キスっ…!!」

「はあ?そんなコトを気にする年でもないだろう?」

「…………うん、そうだね」

「?」





さっきとは打って変わって落胆した顔

?なんだコイツは















































抹茶の憂鬱

((ちょっとぐらい意識してくれたって…))







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