連れ出しませう?

□16話目
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アナタside_




私たちが帰ってくると、エージェントが練習場に飛び込んできた




「ロディー様!ご主人様からの言伝です
《今すぐ漫遊寺中に向かえ。ガゼルは現地にいる》
だそうです」

「…分かった、今すぐ向かう。レーゼも早く自室に帰って休め」

「ぁ、うん」「はっ!」




私はサッカーボールを蹴り、漫遊寺中へと向かった


ついたそこはグランドとは呼べないありさまになっていた

芝生はめくれて土が丸見え

まるで……




「戦場じゃないか」

「あぁ、来たかロディー」

「…ヒドいな」

「?いつも通りだと思うが……」

「そうか?」




…たしかにいつもと変わらない気がする

てか私が任務に当たった時の方がヒドかった

…いきなりどうした?




「…そういえばあの青髪の小さい奴はどうした、前はたしかいなかったよな?」

「ロディーが"サボった"時に増えたんだ」

「("サボった"を強調された気がする)
実力は?」

「まだ分からない」

「そうか…、…けど私は才能あると思うな」



「エターナルブリザードォオ!!!」

「…ふん」

「「!」」

「俺の……、エターナルブリザードが……ッ!」



「せめて技使ってやれよ」

「面白くなかったんだろうな」

「…吹雪、だいぶショック受けてるな」

「あぁ」



「「ガニメデプロトン!!!」」

「爆裂パンチ!!…っぐ、うわぁ!!!」



ピーッ




------




「うわっ!」

「ちょっ、来んなよ!」




あれから数分経った

あの木暮って奴は逃げてばっかり


…私の見込み違いだったか?




「次の一撃をもってゲームは終了だ!」


「…帰るか」




デザームが試合を終わらすみたいなので、私たちも帰ることにする

デザームの投げたボールは雷門ゴールまで土煙を上げながら進む

その途中で雷門のメンバーを何人も吹き飛ばしていく

木暮はバカなのか、左右に逃げればいいのにボールと同じ方向に逃げる

そしてその途中誰かの足に躓き、転んだ

…あぁ、あのボール当たったら運が悪けりゃ骨にヒビいくな




「うわぁっ!!」

「「!」」




次の瞬間、木暮は足の間にボールを挟み込みながら回りだした

そして回転が止まった時に、ボールは木暮の足の間にあった




「止めた…だと…?!」

「フッ…やっぱり私の予想は正しかったな」

「!(ロディーが…笑った…)」

「父さんに報告だな」




また行きと同じように学園に戻った





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