連れ出しませう?

□12話目
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「…――では頼みますよ」

「…はい」

「……」




ロディーが星次郎に呼ばれ、北海道へ行く任務が出た

ロディーは明らかに眉間に皺を寄せており、星次郎はそれを見て見ぬふりをしているように見える

それに気付かないのか、ロディーは一礼してプロミネンスの練習場へ向かう




「…バーン、」

「!ロディー、じゃねーか…」

「任務だ」

「あぁ……ッ」




バーン自身もレーゼが追放される可能性が高いのが分かっているのか、いつもの明るさは見えなかった

ロディーはそんなバーンを横目で見ながら黒と銀のサッカーボールを蹴り放った


次にロディーたちがいたのは白恋中グランドの近くの茂みの中だった




「そろそろエイリア学園が来る!絶対勝つぞ!!」

「「おぉ!!」




雷門が掛け声を上げた瞬間、曇った空から特徴的なサッカーボールが落ちてきて、辺りを眩い光で包んだ




「…またお前らか」

「今度こそ俺たちが勝つ!!」

「ハッ、愚か者め。二度あることは三度あるというだろう」

「へへっ、三度目の正直って言葉を知らないの!!?」

「…フン」






----






「前半は吹雪くん、あなたはDFに下がって。エターナルブリザードは封印よ」

「「?!」」

「はっはい!」



「なぁバーン…」

「ん?なんだ?」

「お前はレーゼが勝つと思うか?」

「………たぶん雷門が勝つだろうな」

「…ありがとう」




ピーッ




開始早々レーゼからディアムへとボールが渡った

しかし塔子のザ・タワーで防がれる

そしてそのままボールは風丸にパスする




「見える!これなら…いける!!疾風ダッシュ!」

「なに…?!」

「染岡!」


風丸からもらったボールで、染岡はドラゴンクラッシュを撃ち放つ

しかしゴルレオのブラックホールで簡単に止められ、レーゼに簡単にボールが廻った




「アストロブレイク!!!」

「ザ・ウォール!!ぐ、…うわぁっ!」

「壁山!!くっ、爆裂…パンチ!!!…ぐわぁっ!」




ピーッ




ジェミニストームに1点入り、ロディーは無意識にか安堵の声を漏らす

そしてそれと同時に前半終了のホイッスルが鳴り響いた




「吹雪くん、シュート解禁よ!」

「はいっ!」

「まだまだ1点!取り返していこうぜ!!」

「「おぉっ/あぁ!」」


「…このまま逃げ切れるか?」

「どうだろうな……」




ピーッ




「ディアム、パスだ!」

「ここは通さない…!アイスグランド!!」




ディアムからボールをカットした瞬間、吹雪は走りながらマフラーを強く握った

すると目つきが鋭くなり、口角を怪しく上げた


「おらおらいくぜっ!!」




吹雪はスゴいスピードで上がっていき、ノーマルシュートを撃つが、惜しくも止められる




「パンドラ!」

「…」




パンドラにボールが渡り、パスする方向を舌なめずりする

しかしそれを見た一ノ瀬は癖を見抜き、フレイムダンスでカットしてみせる




「!フレイムダンス!!」

「ッ!」


「(だから癖を直せと言ったのに…)」


「染岡!」

「今度こそ…!!ワイバーン…クラッシュ!!!」

「?!ぐわぁっ!」




ピーッ




「…わっ我々は…、我々は負けられないのだ!!ッディアムいくぞ!!」

「はい!」

「「ユニバースブラスト!!!」」

「ザ・タワー!」

「ザ・ウォール!」

「「…うわぁっ!!」」

「ッマジン・ザ・ハンドォオッ!!!!」

「なん、だと……?!」


「(ジェミニストーム最高のシュート技が止められては勝機なんて無い)」




ロディーは静かに俯いた




「吹雪!」

「任しときなっ!…エターナルブリザード!!!」

「??!!」




ピーッ ビピーッ




試合終了のホイッスルが鳴り響いた






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