連れ出しませう?
□9話目
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ガゼルside_
わたしたちはエイリア学園に帰ってきた
そしてそのままロディーと父さんの部屋に向かう
向かう途中、ロディーは何か考え事をしているように見えた
さっきからとても難しそうな顔をしているからな
怒ったような顔をしたり、泣きそうな顔をしたり
感情を出さないロディーとしては本当に珍しいコトだ
どうしたんだ?
気になったわたしは聞いてみるコトにした
「ロディー、どうしたんだ?さっきからおかしいぞ、なにかあったのか?」
「!放っておいてくれ」
するとロディーは一瞬ビックリしたような表情をしたが、いつもの無表情に戻って答えた
…いや明らか何かあっただろう
考えているうちに父さんの部屋に着いた
ロディーは軽くノックをしてから、重々しい扉を開ける
「失礼します、ただいま帰りました」
「おかえりなさい。雷門はどうでしたか、ロディー?」
「…計画通り着々と強くなっています。この分では北海道でのジェミニストームとの試合は勝てると思います」
…?
最後辺り、ロディー自身は気づいてなかったようだが、ものスゴく泣きそうな顔をしていた
本当に何があったんだ…?
「…そうですか。ロディーは次の任務まで休みなさい。ガゼルはここに残るように」
「「はい/承知しました」」
残る?
わたしは何かしただろうか?
「では失礼します」
ロディーはそう言い、部屋を去る
すると父さんがそれを待っていたかの様に口を開いた
「…今日、ロディーで変わったコトなどありませんでしたか?」
なにやら悩んでいたコトを言った方がいいのか?
…一応言っておくか
「少しおかしかった、というかなんというか…なにか悩んでいるようでした」
「そうですか…。もういいです、下がりなさい」
「はい」
わたしを残す程父さんはロディーを心配しているのか?
父さんの言葉に返事をし、わたしはそんなコトを考えながら出口に向かう
扉に手をかけようとした瞬間、後ろから小さな呟きが聞こえた
「感情が戻り始めているのですか…、困ったことになりましたね…」
!?
どういうコトだ?!
わたしはこの動揺を悟られてはいけないと思い、聞こえなかったようにして部屋を出た
部屋を出た瞬間、わたしは自室へと走り出す
父さんはわたしに聞こえないと思って私が部屋から出る瞬間呟いたのだろうが、しっかり聞こえていた
感情が戻り始めている?
困る?
そこから考えると、ロディーは父さんに感情を消されたようにしか聞こえない
そうだとすると、私たちが恨まければいけないのは父さんだったのか?
…まだ確証はないが、これならばロディーの異常な忠誠心や、いろいろなコトの説明がつく
わたしは一体どうすればいいんだ…?